「スーパー戦隊シリーズ」恒例となった「VS」シリーズの最新作、映画『劇場版 動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージfromスーパー戦隊』(監督:竹本昇)が2017年1月14日から全国劇場で公開されている。東京・丸の内TOEIで行なわれた初日舞台あいさつには『動物戦隊ジュウオウジャー』と『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の主要キャストが集まり、子どもから大人まで幅広い年齢層のファンを大興奮させた。

上段左から、多和田秀弥、山谷花純、レッドファルコン、アカレンジャー、スペードエース、立石晴香、下段左から、矢野優花、中村嘉惟人、松本岳、西川俊介、中野暢樹、柳美希、南羽翔平、渡邊剣

この映画は1975年の『秘密戦隊ゴレンジャー』から数えて40作目となるスーパー戦隊『動物戦隊ジュウオウジャー』と、前年に放送終了した『手裏剣戦隊ニンニンジャー』がコラボレーションする「VS」シリーズの最新作。総勢12人にも及ぶ2大戦隊ヒーローがそろって強大な悪に戦いを挑むのがクライマックスの見どころとなっているほか、アニバーサリーイヤーならではの趣向として歴代スーパー戦隊レッドが大集合し、2大戦隊に力を与えている。

上映終了後の舞台あいさつには、ジュウオウジャー、ニンニンジャーのメンバーそれぞれがハッピ姿で登壇。あいにくジュウオウザワールド/門藤操役の國島直希が体調不良のため欠席となったが、「今日は(会場の)みなさんの笑顔が見られず残念ですが、映画の操を観て笑顔になってくれたらうれしいです」という國島からのメッセージが読み上げられた。

アカニンジャー/伊賀崎天晴役の西川俊介は「みんなでジュウオウダンスを踊るシーンは楽しかったんですが、大和くんが僕に教えてくれた振付がちょっと間違ってたんです」と、エンディングの楽しいダンスシーンの「裏話」を明かした後、「過去の自分へのメッセージを」のお題にちなんで「ニンニンジャーの撮影をやっていたころに戻り、一日一日を大切に!と激励したい」と元気よく語った。

アオニンジャー/加藤・クラウド・八雲を演じる松本岳は「(渡邊)剣が、僕と一緒に踊れてよかったって言ってるでしょう。あれは自分が踊りを苦手にしているものだから、上手くない僕が横にいたらヘタさが目立たないって思ってるんですよ。僕は剣と一緒に踊るのはイヤだ!」と、ダンスに対する渡邊との複雑な関係を打ち明けたのち、「過去の自分に激励することはないが、後悔のないよう全力で本気を出すよう心がける」と、過去も現在も変わらず物事に全力で打ち込めるよう、努力すると宣言した。

キニンジャー/松尾凪役の中村嘉惟人は「レギュラーが決まった高校一年生の冬に戻り、3年間の高校生活をニンニンジャー撮影に費やすから、今のうちにたくさん遊んでおけよって伝えたい」とはつらつとした表情で話し、高校時代の青春をニンニンジャーのメンバーと一緒に過ごせたことにも感謝する姿を見せた。

シロニンジャー/伊賀崎風花を演じた矢野優花は「お父さん(矢柴俊博)とお兄ちゃん(西川)と私の3人で掛け合いをするシーンでは、矢柴さんたちといろいろ話し合って意見を出し合いながらやっていて、楽しかった。お父さんの頭をペチンと叩くシーンは、本番直前に矢柴さんから言われたアドリブなんです」と裏話を明かした。過去の自分へのメッセージとしては「毎日をナチュラルに!」とみずみずしい笑顔で話していた。

モモニンジャー/百地霞を演じる山谷花純は「エンディング間際のみんなでワチャワチャやっている場面では、八雲くんとの関係性を見せたいなと思って、八雲くんが私の手を引きながら走っていくところがあります。気付いた方いますか? そこが私的にキュンとするシーンです」とお気に入り場面を挙げた。過去の自分へのメッセージとしては「小学生のころからこの仕事をやっていたので、学生生活というものをあまり送ってこなかったんです。だから小学生の自分に『もっと運動会などの行事や、友だちと遊ぶなど、わずかな学校での生活を一生懸命楽しんでほしい』と伝えたい」と、かけがえのない少女時代に思いを馳せる場面も見られた。

スターニンジャー/キンジ・タキガワを演じる多和田秀弥は「子どものころ、ガオレンジャーが大好きでした。スイミングスクールに通っていたんですけれど泳ぐのが苦手でいつも泣いていましたが、ガオレンジャーに元気をもらったことで頑張るようになったんです。そんな子ども時代の自分に、君は将来アメリカ帰りのハンバーガーで変身するヒーローになってるよって伝えたいです!」と、『百獣戦隊ガオレンジャー』(01年)への熱き憧れを回想し、自身もヒーローになれたことの喜びをかみしめていた。

ジュウオウイーグル/風切大和を演じる中尾暢樹は『ジュウオウジャー』に出演したことについて「僕たちがみなさんに笑顔を与えて、みなさんから元気をもらえる、その関係性がよかった」と、応援してくれるファンとの距離の近さを大事に思っていたことを明かした。さらに「ジュウオウジャーが終わっても、自分は以前ヒーローだったんだぞという思いを持ち続け、いつまでも子どもたちのヒーローでありたいな」と、未来の自分にメッセージを送った。

ジュウオウシャーク/セラ役の柳美希は「6人のチームワークとか、みんなでどう動くか相談しながら役を作り上げていくのが有意義だった」と、ジュウオウジャーとして過ごした1年間を振り返り、女優としてたくましく成長した様子をうかがわせた。

ジュウオウライオン/レオを演じる南羽翔平は「幅広い年齢層の方たちから応援されるのはうれしかった。僕たちもヒーローにならなきゃ!って思いました」と、ヒーローを演じることについて真正面から向き合った1年間の手ごたえを実感していた。

ジュウオウエレファント/タスクを演じる渡邊剣は「僕たちがこうやってステージに立てるのも、ニンニンジャーをはじめ、歴代スーパー戦隊のみなさんが歴史を築き上げてくれたからこそ」と、40作・2000エピソードを数えるスーパー戦隊シリーズの重みを改めて振り返っていた。

ジュウオウタイガー/アム役の立石晴香は「放送の始まる前から大勢のファンの方に応援していただいて、スーパー戦隊が愛されていることを実感しました」と、ジュウオウジャーならびに「スーパー戦隊」シリーズを支えてくれるファンたちに感謝の言葉を述べた。

この舞台挨拶ではスペシャルコラボ企画として、ジュウオウジャーとニンニンジャーがエンディングダンス「レッツ!ジュウオウダンス」を生披露。2大戦隊、総勢11人による楽しいダンスに、興奮した観客席からいくつもどよめきが巻き起こった。

フォトセッションでは、『秘密戦隊ゴレンジャー』(75年)のアカレンジャー、『ジャッカー電撃隊』(77年)のスペードエース、『超獣戦隊ライブマン』(88年)のレッドファルコンという歴代「レッド戦士」が登場。豪華なビジュアルが実現した。

最後に西川は「ニンニンジャーとしての出演もこれが最後になると思いますので、たくさんの方たちに映画を観てもらって、僕たちのこれからの個人個人の活動も応援してくれたら嬉しい」と力強く話し、中尾は「今日の映画を観た感想を、SNSなどに拡散していただき、もっとたくさんの人たちに観てもらいたいです。また、受験やスポーツに挑んでいる人たちには、目標を達成するべく頑張ってほしい!」と呼びかけた。