トレーニングジム「RIZAP」を展開するRIZAPグループ(ライザップ)がジーンズメイトを買収する。業績が低迷するジーンズメイトにライザップが手を差し伸べたような構図だが、アパレル企業の経営再建という課題に対してライザップはコミットできるのだろうか。

業績低迷のジーンズメイトを子会社に

ライザップは株式の公開買い付け(TOB)と第三者割当増資を通じてジーンズメイトの連結子会社化を目指す。予定通りいけばジーンズメイト株式の約64%を約24億円で取得することになるが、買付予定数に上限は設けない。TOBの期間は2017年1月17日から同2月13日まで。

ジーンズメイトはジーンズを中心としたカジュアルウェアを販売する専門店チェーンだが、リーマンショック以降は業績が低迷しており、2010年2月期以降は1期をのぞいて営業赤字から抜け出せていないという。

一方のライザップは事業を拡大中で、2016年度上期は売上収益で前年同期比161.6%の415億700万円、営業利益に至っては同425.5%の48億9,100万円とするなど、「圧倒的成長、高収益」(同社決算説明資料より)を実現している。

日本一のブランドを目指す壮大な構想

ファミリーマートとコラボ商品を出すなど、提携相手が幅広いライザップ(写真はファミマとの発表会に登壇したRIZAPグループの瀬戸健社長、2016年11月に撮影)

ジムのイメージが強いライザップが、なぜアパレル企業の経営再建に乗り出すのかは疑問に感じたのだが、実は同社によるアパレル業界への取り組みは2012年に始まっている。同年4月にマタニティウェアの製造販売を行うエンジェリーベを子会社化して以降、2013年9月に婦人服の企画、生産、販売を行う馬里邑、2014年5月に婦人・紳士服の企画販売を行うアンティローザ、2016年4月に婦人服、服飾雑貨の企画、製造、販売を行う三鈴を子会社するなど、アパレル事業の業容拡大に力を入れているのだ。この分野では、伊藤忠商事との間で「RIZAP」ブランドのアパレル商品を展開していくことでも合意している。

ジーンズメイトはライザップのマーケティングノウハウを最大限活用した積極的な広告宣伝により、一気に顧客基盤を拡大していくことが重要と考えているという。ライザップは広告展開のノウハウでジーンズメイトのブランド力向上を図るほか、グループ内でアパレル・雑貨を扱う事業会社とジーンズメイトの人材・ノウハウの交流を促進し、店舗開発、商品・サービス開発、人材教育・育成などに共同で取り組んでいく方針を示している。

ジーンズメイト改革の全体像として、まずは「リブランディング」に取り組むとするライザップ。今回の買収について発表した資料では、「ジーンズメイトを日本で最も愛されるカジュアルブランドに」という壮大な目標を掲げている。ジーンズメイトを顧客に訴求できるようなブランドにイメージチェンジし、得意のプロモーションを通じて市場の認知を改善できるかどうかが焦点となりそうだ。