Appleは2016年の暮れ、Apple Watchユーザーに対して、ある通知を一斉送信した。

「謹賀新年アクティビティチャレンジ」と題されたこの通知は、2017年1月の月曜日から日曜日までの1週間、ムーブ、エクササイズ、スタンドの3つのリングを毎日完成させよう、というものだ。このチャレンジを達成すると、「2017」の文字が象られた特別なバッジを手に入れることができる。

世界中のApple Watchユーザーに一斉送信された「アクティビティチャレンジ」

1月1日は日曜日であるため、今回のチャレンジは1月2日からスタートする。特に登録などは必要なく、Apple Watchユーザーなら誰でもこのチャレンジに参加していることになる。一方的にチャレンジへの参加を要請された状態だ。

しかしゲーミフィケーションとは面白いものだ。筆者は誰かと競っているわけではないし、無意識でもこのチャレンジに引きずり込まれているわけだが、達成したくなってくる。例えばちょっとエクササイズの時間が足りなかったら、ウォーキングで一回りしてこよう、家でストレッチをやろうとか、仕事中になるべく席を立つ時間を作ろうとか、意識するものだ。

チャレンジに成功すると獲得できるバッジ

iOSの「メッセージ」アプリで使えるステッカーもプレゼントされる。どんなステッカーが使えるようになるかはチャレンジ成功してからのお楽しみ

結果、1月8日に、このチャレンジを達成することができ、2017バッジを獲得した。ちなみに贈られた特別なメダルは、iMessageのステッカーとして利用することができる。

なお、達成は月曜始まりの1週間で判定される。そのため、もし今からはじめるなら、1月16日から、そして1月23日からの2週分のチャンスが残されている。

Apple Watchのアクティビティトラッカーを用いたイベントは、今回が初めてではない。2016年の感謝祭当日の11月24日に、ウォーキングもしくはランニングのワークアウトで5kmを達成する、というゴールが設定され、成功した人には七面鳥と「5km」を象ったバッジが贈られた。アメリカでは3.1マイルと言わないと距離が分からないと思うが。

今回の新年のイベントとは異なり、Apple Watchのワークアウトでウォーキングやランニングを選んだり、iPhoneのヘルスケアアプリに記録できるワークアウトアプリを使う必要がある。

おそらく今後も、Apple Watchユーザー向けに、体を動かすことを促すイベントを仕掛けていくことだろう。このイベントが面白いのは、Apple Watchユーザーなら誰でも、同じ条件で参加することができる点だ。同じ場所に集まる必要もない。

道行く人全てがスマートウォッチを所持しているわけでもないし、その全てがApple Watchというわけでもない。また、普段からApple Watchのリングを完成させるよう心がけている人や、ジョギングを日課にしている人にとっては、行動の変化もない。

表だって、何か変化が起きるわけではないが、チャレンジに成功した人は、非常に個人的な達成感を味わって、また次の日からの生活を送ることになる。