ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の人気アクションシリーズ完結編『バイオハザード:ザ・ファイナル』が12月23日に日本公開され、オープニング3日間で累計動員64万3,754人、累計興行収入9億78,15万5,900円とシリーズ最高の興行成績を上げ、興行ランキング1位のメガヒットスタートを切った! 3位の『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』も日本公開から早8日間で累計観客動員数100万人を突破。強豪が並ぶ冬休み映画が出そろった今、ハリウッド発のヒロインアクション2本が絶好調だ。2作ともシリーズファンのハートをがっちりとわしづかみにしつつ、男性だけではなく女性の琴線をも震わせた感動作ということでSNSのクチコミ評価も上々である。

『バイオハザード:ザ・ファイナル』場面写真

『バイオハザード:ザ・ファイナル』が素晴らしいグランドフィナーレを迎えた。前作『バイオハザードV:リトリビューション』の週末3日間の累計興行収入対比で111.7%、シリーズ最高興行収入47億円を上げた4作目『バイオハザードIV アフターライフ』の同興行収入対比で110%と、完結編でシリーズ最高の興行収入を狙える数字をマークした。

ご存じカプコンのゲームソフトを映画化した本シリーズは、原題が『Resident Evil』だが、日本ではあえてネームバリューのある『バイオハザード』として公開。ジャンルとしては“ゾンビ映画”だが、ゾンビを“アンデッド”と呼ぶことで差別化し、当時はまだ少なかったヒロインアクション映画というジャンルの新機軸を打ち出した。

ミラのアクション女優としての躍進ぶりはもちろん、ミラの夫でもあるポール・W・S・アンダーソン監督が全シリーズに関わったことも本シリーズの強みだ。「ここまでの大ヒットシリーズに育つとは思わなかった」と言っていたアンダーソン監督は、1作目でギャランティが決まらないうちに脚本をすべて書き終え、終わってから脚本料を決めたし、監督料も後からもらうようにしていたそうだ。

シリーズが右肩上がりにヒットしたのは、作り手であるミラと監督の2人が映画の世界観と真摯に向き合い、コラボレーションしていけたことも大きい。完結編では世界をアンデッド化した元凶アンブレラ社の陰謀やヒロイン・アリスの出生の秘密などが明かされた後、予想外の展開を見せる。全シリーズの脚本を手掛けてきたアンダーソン監督だからこそ、これまでの謎や伏線をきちんと回収しつつ、感動的な結末を用意できたと言っても過言ではない。今回は原点回帰でホラー色を強めた一方で、シリーズ上、最もエモーショナルな作品に仕上げている。