“コイケヤ”と言えば、ポテトチップスはじめカラムーチョ、ドンタコス、ポリンキーといった人気商品が名を連ねており、誰しも一度は口にしたことがあるはず。しかし、“コイケヤ”ブランドを率いてきたフレンテの昨今は決して順調な道のりではなく、苦戦を強いられてきた状況だ。そんな中、10月1日に同社はグループ組織再編を行い、新生・湖池屋としてスナック菓子市場に新たな勝負を仕掛ける。2017年2月に新ブランド第1弾を発売するが、湖池屋が新たに目指すところは何だろうか?

新商品を手にする湖池屋の佐藤章社長(左)と小池孝会長(右)

新生・湖池屋誕生までの苦境とは

“コイケヤ”ブランドの商品はどれも知名度があるものばかりだが、ライバルであるカルビーが壁として立ちはだかり、国内のスナック菓子市場において、“コイケヤ”ブランドの商品はカルビーに後塵を拝している状態だ。

ポテトチップスは湖池屋で製造して54年になり、今では定番のスナックになったものの、それだけに商品の市場価値が下がっていく、いわゆるコモディティ化が進んでいる。実際、湖池屋の柴田大祐マーケティング部長によると、レギュラーサイズ・レギュラーフレーバー商品はスーパーマーケットにおいて低価格化と販売数の低下が続いているというのが現状だという。

災害の影響も大きな爪あとを残した。湖池屋がポテトチップスの製造を委託している北海道のシレラ富良野工場が8月、台風10月の暴風雨により浸水したため操業を停止。12月1日には再開したものの、清掃や床の張り替え、機械の入れ替えなど大掛かりな復旧作業が必要だった。

(左)被災当時。(右)復旧後

強力な競合、低価格競争を強いられる現状に加え、生産ラインの一部停止に見舞われる。そんな苦境の中、10月1日のグループ組織再編でフレンテは旧・湖池屋をはじめとする傘下の3社と統合した上で、社名を湖池屋に変更。また、湖池屋の「湖」をデザインした新CIロゴも採用した。

漢字と六角形で構成され、渋いイメージの新しいCIロゴマーク