フィリップス ライティング ジャパンは12月6日、同社の人気IoT照明「Philips Hue」シリーズに、白色系のランプ「Philips Hue ホワイトグラデーション」(以下、ホワイトグラデーション)と、スイッチ型のリモコン「Dimmerスイッチ」を追加した。従来までのHueと何が違うのか? 発表会で実際に触って確認してみた。

今回発表されたIoT電球「ホワイトグラデーション」と、スイッチ型リモコンの「Dimmerスイッチ」

左から、フィリップス ライティング ジャパンマーケティング部部長の久保徳次氏、評論家の山田五郎氏、睡眠文化研究会事務局長の鍛治恵氏

そもそもIoT照明「Hue」とは

Hueシリーズとは、スマートフォンなどでコントロール可能な照明のこと。「ブリッジ」と呼ばれるデバイスを設置することで、Hueランプという専用のLED電球とスマートフォンをWi-Fi経由で接続。最大50個までのHueシリーズ照明を、スマートフォンやタブレットからコントロールできるようになる。

コントロールできるのは、照明のオンやオフ、そして色や明るさのほか、「朝は明るく爽やかな色で点灯」「夜は明るさを控えたぼんやりとした光に」といったスケジュール機能にも対応する。しかも、Apple Homekitにも対応しているため、外出先からの照明コントロールや「明かりをつけて」「明かりをもっと暗くして」といった音声操作(iOSのSeri)まで可能だ。

家じゅうのHue製品をコントロールできる「ブリッジ」。Hue製品のキーとなるデバイスのひとつ

専用リモコンのほか、スマートフォンタブレットで細かく色や明るさを変更可能。また、外出先から照明をコントロールできるので、Hueシリーズは防犯対策としても人気がある

非常に便利なHueだが、ブリッジの設置やWi-Fiとの接続設定など、最初の設置と設定に一手間を要する。また、従来のHueランプは価格もそれになりに高価。そこで登場したのが、今回の「ホワイトグラデーション」と「Dimmerスイッチ」だ。

今回発表されたHueのLED電球「ホワイトグラデーション」とスイッチ型リモコン「Dimmerスイッチ」

一般的なLED電球と同程度の価格帯となった新Hueランプ

従来までのHueランプは、赤や紫、ピンクなど、フルカラーで光を演出できた。一方、今回のホワイトグラデーションは、名前の通り白色系の光のみを発するLED電球だ。とはいえ色温度の変更には対応し、温かみのあるオレンジっぽい電球色や、都会的な青白い昼光色などの設定はできる。

もちろん明るさの調整も可能だ。蛍のようなほのかな明かりから、最大800ルーメンまでの明るい光まで無段階の設定が行える。そして、ホワイトグラデーションの最大の魅力は価格。色の種類を制限することで、オープン価格ながら市場推定価格は3,400円前後と、従来までのHueランプより低価格。人気メーカーの一般的な調光タイプLED電球とほぼ変わらない価格になっている。

後述するDimmerスイッチを使用して、明るさや色を変更可能。もちろんブリッジを導入すればスマートフォンなどから細かな調整もできる