北海道では、猛吹雪の真冬でもアイスクリームを食べる。新鮮な乳製品が豊富な酪農王国だからなのか、室内は暖房が効いていて暖かいからなのか、とにかく、昔から一年中アイスやソフトクリームを味わうのが常識なのだという。そしてここ数年、札幌で「シメパフェ」ブームが盛り上がってきた。酒を飲んだ後のシメに、ラーメンやそばではなくパフェを楽しむのが札幌流なのだとか。すすきの周辺で激ウマパフェを満喫したい人のために、個性的な人気店を3件紹介しよう。

甘酸っぱいベリーとコクのあるソフトクリームがマッチした「トリプルベリーパフェ」。風味豊かなグラノーラとスポンジも入り、食べごたえあり

幻のブラウンスイス牛乳をソフトに

1件目は、屋上観覧車が目印のビル「ノルベサ」1階の「MIRAI.ST cafe & kitchen(ミライスト カフェ アンド キッチン)」。この店のパフェの最大の特徴は、珍しいブラウンスイス種という乳牛の牛乳を100%使ったプレミアムソフトクリームを使っていること。

北海道東部・釧路市近郊にある標茶(しべちゃ)町の「北川牧場」が、この店から寄せられた「日本一おいしいソフトクリームを作ってほしい」という要望に応え、試行錯誤を重ねて開発した特注品なのだ。

標茶町は人口約7,800人、乳牛は約5万3,000頭以上という酪農の町だが、乳牛のほとんどはホルスタイン種。ブラウンスイス種は乳量が少ないため飼育頭数が増えず、"幻の乳牛"とも呼ばれている。その牛乳は甘味が強くコクがあり、さらに冬には気温がマイナス20℃を下回るほど寒さが厳しい土地で放牧されているため、母牛がしっかり脂肪を蓄え、牛乳の乳脂肪分も高くなるのだそうだ。

100席の広い店内にWi-Fiとコンセントを用意。パソコン持ち込みOKなので、ノマドワーカーや出張客の利用も多いそう

地元民も絶賛する定番&期間限定パフェ

そんな希少な牛乳から生まれるソフトクリームは、もう反則級のうまさ! なめらかな口当たりで口溶けも良く、まろやかなコクがありながらも後口はすっきり。サラッとした喉越しで、いくらでも食べられる。

定番のパフェとしては3種類をそろえており、ラズベリーやブルーベリーなどの果実7、8種を組み合わせた「トリプルベリーパフェ」、コーヒーゼリーのほろ苦さが印象的な「塩キャラメルのコーヒーゼリーパフェ」、チョコレートソースとバナナが相性バツグンの「チョコレートバナナパフェ」は各800円。季節のパフェ2種類は約3カ月おきに入れ替わり、12月からは「カシスベリーと生チョコのパフェ」「黒みつとわらび餅の和パフェ」(各850円)を提供。

クリエイターたちのコミュニケーション空間としても機能しており、物販スペースでクラフトやグッズの販売も行う

夜はパフェと酒のセット割引も

19時以降は、パフェと好みのアルコール1杯を選べる「シメパフェセット」が200円引きとなる。グループでしっかり食事をしたい人には、ミニシメパフェ付きのイタリアンコース「ミライストプラン」(1人3,000円、前日まで要予約・注文は2人から)もオススメだ。おみやげには同店のコラボ商品「北海道ソフトクリームキャラメル」(18粒入り・194円)をどうぞ。

●information
MIRAI.ST cafe & kitchen(ミライスト カフェ アンド キッチン)
住所: 北海道札幌市中央区南三条西5丁目1-1 ノルベサ1F
営業時間: 月~木曜日11:00~23:00、金・土曜日11:00~24:00、日曜日11:00~21:00 定休日: 不定休、貸し切りの場合あり