説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『Bluetoothスピーカーの置き場所を変えたら、音が途切れるようになりました!?』という質問に答えます。

***

Bluetoothスピーカーからときどき音が出なくなる、途切れがちになったということですから、iPhoneとのペアリングは完了しているのですね。スピーカー側の電源(バッテリー残量)はしっかり確保され、落下などによる故障も考えられないのであれば、原因は2つに絞り込めます。

1つは、スピーカーとiPhoneの距離です。Bluetooth規格では、通信を行う機器の距離が半径10メートル以内と定めていますが、障害物があるとその限りではありません。Bluetoothが使う無線通信帯域(2.4GHz帯)は障害物に強く、壁や家具がある場所でもある程度は回り込むことができますが、それでも障害物はないほうが有利です。

もう1つは、他の電気機器からの影響です。2.4GHz帯は家電製品やWi-Fiでも利用されているため、他の機器と干渉を起こしやすく、結果として速度低下が発生しやすくなります。特に電子レンジやコードレス電話のような強い電磁波を発する家電製品は、Bluetooth機器を近くに置くと高確率で通信に影響を受けます。Bluetoothスピーカーであれば、音が途切れても不思議はありません。

音が途切れるなどの問題が発生した場合には、付近に電子レンジなど家電製品がない見通しのいい場所で再生テストを行い、支障なく動作することを確認したうえで他の場所へ移動すると、問題を切り分けることができます。それ以外の家電製品が影響している可能性もありますから、Bluetoothスピーカーを少しずつ動かし、再生に影響がない場所を探し出しましょう。

電子レンジなど強い電磁波を発する家電製品の近くにBluetooth機器を置くと、通信が寸断されることがあります(写真はイメージです)