ジェイテクトは、2016年11月17日~22日にかけて、東京ビッグサイトにて開催されている工作機械およびその関連機器などの見本市「第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)」において、IoEをキーワードに、これまで同社が培ってきた技術ノウハウの説明から、最新技術まで幅広い紹介を行っている。

ジェイテクトとして東3ホールと西2ホールに出展しているが、実はグループとして西4ホールに豊田バンモップスが出展しており、合計3カ所に分かれて技術の紹介などが行われている

同社は今回、東ホールと西ホールに2つのブースを出展。東ホールでは、これまで培ってきた技術の紹介のほか、最新の研削盤「GE4i-PRO」と1956年製トヨダ・ジャンドルン円筒研削盤「RA25-100」の動体展示が行われている。一方の西ホールでは、IoE時代の製造現場で重要な役割を担う、さまざまなモノの接続を可能とするボード型PLCのデモといった要素技術的な分野の紹介のほか、昇温特性を現行品比で50%低減できるほか、保持器の耐久性も同3倍以上に高めた「高速・高剛性主軸用複列円筒ころ軸受」や、オイルエア潤滑の高速性とグリス潤滑の取り扱いやすさの両立を可能とした「スマートルブ軸受」、運転中の剛性を可視化することで、加工条件の最適化を可能とする「静止時・運転時剛性測定システム」といった技術を参考出展ながら見ることができる。

東ホールのブースのほぼ中央には1956年製トヨダ・ジャンドルン円筒研削盤が置かれており、その隣に最新の研削盤「GE4i-PRO」が展示されている

中でもボード型PLCのデモについては、顧客の課題を見える化することで解決し、生産性向上につなげるものという位置づけで、同社では人が介在し、人と設備が協調し、人の知見が働く工場であり、設備とともに人が成長する工場の実現に向けた、人が主役のスマートファクトリーの必須技術としている。例えば、汎用機であっても、このPLCを介してさまざまなネットワークに接続できるようになり、海外の工場ともデータのやり取りを簡単にできるようになるため、加工レシピを日本で作成し、海外の設備を実際に稼働させつつ、高い加工精度を実現、といったことも手軽にできるようになるという。また、人を介在させることで、課題なども共有も可能となり、それをさらなる生産性向上につなげる、といったことも容易に実現できるようになるという。

西ホールのジェイテクトブースではボード型PLCを用いたデモや、さまざまな参考出展の技術などを見ることができる