スマートフォン連携以外の機能では、本体が持つ「押し付け防止センサー」が秀逸なポイント。歯ブラシを強く当てすぎるとLEDのランプで知らせると同時に、加圧ストッパーが働いて自動的に上下運動を停止し、自動的にソフトな振動(やわらかクリーンモード)に切り替えるというものだ。電動歯ブラシは、手磨き感覚で強く当てすぎる人が多いと指摘されているが、こうした機能によって歯や歯ぐきの損傷を防いでくれるのはありがたい。日ごろから使っているうちに、電動歯ブラシを当てる適切な圧力というのが自然に身に付いているのを感じた。

「押し付け防止センサー」。歯ブラシを強く押し付けると、LEDのリング部分が赤く光ってお知らせ。ユーザーに向けて視覚的に注意するだけでなく、自らの運転(振動の強弱)も自動でコントロールしてくれるのが優れもの

そのほか、シリーズ全体の特徴ではあるが、独自の形状である丸型ブラシは、歯科のクリーニング機器と同じ形状をしている。歯の汚れを掻き出して強力にこすり取る感じで、歯のすき間や裏側の歯垢除去には特に有効そうだ。そのぶん、歯や歯ぐきにかかる負担も大きいようにも思えるが、ブラッシング圧をコントロールしてくれる機能があるので安心だ。

オーラルBシリーズ共通の特長でもある丸型ブラシ。上下毎分約48,000回、左右反転運動毎分約10,500回の速さでグルグルと回転し、掻き出すようにして歯の汚れを落とす。ジーニアス9000では写真の「マルチアクションブラシ」のほかに、「ホワイトニングブラシ」が付属

運転モードは「クリーンモード」、「プロクリーンモード」、「舌クリーニングモード」、「ホワイトニングモード」、「やわらかクリーンモード」、「歯ぐきケアモード」の6種類。ハンドルの手元にあるボタンで切り替えられる

ジーニアス9000を試用して全体的に感じたのは、電動歯ブラシの中でも上級者向けかなということ。汚れの除去力が高く、さらに高機能と、ハイパフォーマンスの製品であることは間違いない。逆にいえばハードでもあるので、どちらかというと、電動歯ブラシを使い慣れていて、より高いレベルのオーラルケアを求める人に向いているのではないだろうか。

自宅用の充電台には、4本までのブラシを収納可能なケースをセットにして使える

トラベルケースには、本体のほかに2本のブラシを収納できる

トラベルケースは充電器も兼用。電動歯ブラシを入れた状態でも、USB経由で充電できる。バッテリーはリチウムイオン電池で、12時間でフル充電。2分間のブラッシングを1日2回という頻度だと、約12日間の稼動時間だ