2016年11月16日から18日にかけて、パシフィコ横浜にて開催されている最先端の組込技術/IoT技術にフォーカスした総合技術展「ET 2016」「IoT Technology 2016」において、Cypress Semiconductorの日本法人である日本サイプレスは、USB PD対応のType-C HUB「EZ-USB HX3C」のデモなどを行っている。

日本サイプレスのブースの様子

EZ-USB HX3Cは、USB 3.1 Gen1(5gbps)対応のHUBコントローラで、Type-C 1ポートならびにType-A 2ポートをサポートしているほか、Billboordコントローラも搭載しており、これにより従来のディスクリート構成では4チップ必要だったものを1チップに統合することを可能とする。また、100WまでのUSB PDにも対応し、ホストコントローラに代わってデバイスを充電する「Ghost Charge」も搭載している。併せて同社ブースでは、USBケーブルに流れている電圧などをリアルテイムで監視可能なアナライザも展示。こちらは、PSoCベースのモジュールで、価格は200ドルとしている。

EZ-USB HX3Cのデモ風景。右は電圧などをリアルタイムでチェックすることが可能なアナライザ

このほか、「ET/IoT Technology Award 2016」を受賞した直径25mmの小型電池レス温湿度センサビーコン「Solar-Powered BLE Sensor Beacon」や、参考出展として低消費電力FRAMなども展示している。電池レスビーコンは、モジュールの上に太陽電池を搭載し、合計400pFのキャパシタに発電した電力を蓄電(補助用として200mFも搭載)し、その電力を活用して駆動する。開発キットは、BLE受信機とビーコン1個のものが49ドル、ビーコン5個のものが99ドルとなっている。一方のFRAMは、FRAM素子に130nmプロセスを採用したほか、カスタマの用途に応じてセミカスタマイズが可能なもので、最大1014サイクルの書き換えが可能。また、車載グレードの125℃まで対応したのも特徴となっている。製品としては、2017年1月に4Mビット品の提供を先行して開始する予定のほか、2017年第2四半期には2M/8M/16Mビット品の提供も開始する予定だという。

「ET/IoT Technology Award 2016」を受賞した直径25mmの小型電池レス温湿度センサビーコン「Solar-Powered BLE Sensor Beacon」

開発キットは2種類用意されている

CypressのFRAMとほかのメモリとの比較デモも同社ブースでは見ることができる