カスペルスキーセキュリティ2017

カスペルスキーは、セキュリティ対策ソフトの新バージョンとなる「カスペルスキー セキュリティ 2017」(以下、カスペルスキー2017と略記)を10月12日に発表した。

カスペルスキー2017では、セキュリティ関連の作業をアシストし、脅威を未然に防ぐ「ソフトウェアアップデーター」「ソフトウェアクリーナー」「セキュアコネクション」の3つの新機能が搭載されている。

ソフトウェアアップデーターは、PC内にある主要ソフトウェアのアップデート確認を自動で行い、必要があればユーザーに通知。更新作業が行える機能だ。セキュアコネクションは、公衆無線LANなどの安全性を確認し、必要であればVPNによる安全な接続を行う機能。2020年の東京オリンピックを控え、外国の人でも気軽に利用できる公衆無線LANも増えているが、すべてが安全なものだろうか。その確認にも使えるだろう。

セキュアコネクション

そして本稿では、カスペルスキー2017搭載機能の中から、最もユニークな新機能「ソフトウェアアップデーター」を簡単に紹介したい。

カスペルスキー2017のラインナップと価格(税込)は下記の通り。プレミアムライセンスは、同一世帯の家族・同居人であれば、台数制限がない。対応OSは、Windows、Mac OS、Androidである。

1年 2年 3年
ダウンロード版 1台 3,980円 6,980円 8,980円
5台 4,980円 9,250円 12,150円
プレミア 6,980円 11,250円 14,150円
パッケージ版 1台 4,860円 9,720円
5台 6,080円 12,960円
【関連記事】ユーザーをアシストする「カスペルスキー セキュリティ 2017」 - 主要ソフトの自動更新や不要ソフト削除機能など搭載


早速「ソフトウェアクリーナー」を試す

Windows版カスペルスキーセキュリティ2017のメイン画面

ソフトウェアクリーナーは、長期間使用していないソフトウェアを定期的・自動的に検知する機能だ。

最初は使うつもりでインストールしたが、しばらくして使わなくなり、放置された状態のソフトウェアを検知する。使っていないから問題がないということにはならない。もし、そのソフトウェアに脆弱性が発見されたらどうなるであろうか。さらに、それらソフトウェアの多くは、その存在すら忘れ去られていることがほとんどだ。つまり、ユーザーの知らないうちに、脆弱性を悪用した攻撃、もしくは、その危険性が高まる。

もう1つの目的がある。意図しないインストールだ。皆さんも覚えがあるかもしれないが、何かのソフトウェアをインストールした際に、関係のない別のソフトが同時にインストールされてしまうケースは多々ある。インストール時に確認を求めることもあるが、とりあえず[OK]のチェックをしている間にインストールされてしまうことも少なくない。こういったソフトウェアもまた、脆弱性攻撃の対象となる予備軍となってしまう危険性がある。

ソフトウェアクリーナーの起動は、メイン画面の[便利ツール]を選ぶ。

便利ツール

ここの左の[ソフトウェアクリーナー]をクリックする。

ソフトウェアクリーナーを起動。初回起動時は定義データベースをアップデートする必要がある

定義ファイルを更新した後は[実行]をクリックする。

実行ボタンをクリックすると……

どんなソフトが出てくるかと楽しみにしていたが、4、5年ほど使っているPCではあったものの、更新すべき放置ソフトはゼロだった。最低限には管理できているということか

もし、削除すべきソフトが検知された場合はこのように表示される

[実行]をクリックすると、検知結果が表示されるので、確認し、不要なソフトウェアは[削除]を行う。ソフトは、カスペルスキーが攻撃に使われやすいと認識しているものを定義ファイルを通じて検出される仕組みで、例えばQuickTimeやAdobe Flash Playerなど、普及度が高く攻撃される可能性が高いソフトが該当するようだ。

今回の新機能の多くは、初心者などでも安心して使える機能といえ、パワーユーザー以外にも選択の幅が広がったといえる。30日間の体験版もあるため、同じPCを長年使い続けて「PCの中がブラックボックスになっている……」と感じているユーザーは試してみてはいかがだろうか。