KDDIがIoTビジネスを加速するために動き出した。IoTプラットフォームを提供するソラコムと手を組み、企業がIoTビジネスを容易にスタートさせるための枠組みや料金体系を整える。サービス開始は12月以降の予定で、今回の取り組みにより、KDDIはIoTビジネスに本腰を入れる構えだが、パートナーはドコモ色を持つ、ちょっぴり複雑な関係なのだ。

KDDIがIoTで新たな展開

KDDIはソラコムと共同開発したIoT向け回線サービス「KDDI IoT コネクト Air」でIoT分やでの新たな展開を図る。

KDDIはIoT向け回線サービスを新たに提供する

21世紀初頭からM2M/IoT分野でサービス提供を行ってきたKDDIだが、ここにきて次のようなニーズが寄せられているという。通信サービスの申し込みの簡便さ、少数回線からでも行えるスモールスタートに適した利用、顧客側で通信料や利用状況を把握できるシステム、IoTビジネスに適した料金体系などだ。

KDDIではこれまで、営業経由で申し込みを受け、相対契約での料金相談に乗り、運用サポートも行うなど、ある意味、手厚い支援を行ってきた。その反面、スモールスタートでIoTを始めたいという企業が多数おり、そうした会社にとってはハードルになる側面もあった。

「KDDI IoT コネクト Air」であればこうした課題を解決する。ウェブから容易に申し込み、SIMの発行も行える。ほかにも、SIMの発行や管理、通信の速度変更や監視も容易にでき、通信の中断や再開といった状態変更、速度の制限などがウェブからでき、今回のサービスによって、利便性が大きく高まるという。

料金体系もシンプルだ。初期費用は1SIM当たり、基本料は1日10円(利用中断中は1日5円)という把握しやすいもので、32kbps、128kbps、512kbps、2Mbpsの4つの回線速度ごとに定められたデータ通信料を支払うことになる。

「KDDI IoTコネクト Air」の料金体系