ブラザー販売は10月12日、ラベルライターの新製品「P-TOUCH CUBE」(PT-P300BT)の発表会を開催した。スマートフォンの専用アプリからデザインを選択したり、文字を入力したりして出力する。市場想定価格は6,000円(税別)、発売は10月下旬を予定。

ラベルライター「PT-P300BT」

入力しづらい、画面が見づらいといった問題を一気に解決

PT-P300BTは、ブラザーのラベルライター「P-touch」シリーズで、家庭向けモデルのミドルクラスに位置付けられる製品。立方体をイメージした、その形状から「P-TOUCH CUBE」(ピータッチ キューブ)の名称が付けられている。印刷方式は熱転写方式で、印刷解像度は180dpi、テープ幅は3.5~12mm、印刷速度は最高20mm/秒、最大印字高さは9mm、最小印字長は25cmだ。

本体のデザインは角に丸みを帯びたキューブ型。奥行きは少し薄く、W115×D61×H115mm。本体重量は約380g(電池とテープカセットを除く)となる。白を基調としたシックな筐体で、インテリアにも調和し、ストックスペースに収納しなくても出しっぱなしにできるデザインを目指したという。

キーボードを排してすっきりさせた本体デザインは、「GOOD DESIGN AWARD 2016」を受賞

ブラザーの調査によれば、ラベルライターのユーザーから不満の声を拾うと、キーボードの操作が難しい、入力しづらい、液晶が小さくて見づらい、テープが出て来るまでサイズが分からないといった声が多かった。これを解決する方法として着目したのが、スマートフォンとの連携だ。

PT-P300BTはラベルライターでありながら、キーボードを搭載せず、操作はペアリングしたスマートフォンの専用アプリからのみ受け付ける。この仕様を採用したことで、印刷の自由度や表現力が格段に向上した。

専用アプリの名称は「P-touch Design&Print」。iOS 9以上とAndroid 4.1以上に対応する。このアプリ上で、テンプレートやイメージ写真を参考に、好みのものを選ぶ感覚でデザイン。書体も、スマートフォンのOSが搭載する豊富なフォントの中から選んで、自由に文言を入力して印刷可能だ。本体に装着したラベルの色を検知できるため、スマートフォンの画面上で完成イメージを画面に反映しながら作業できる。

操作はすべてスマートフォンから行う

PT-P300BTとスマートフォンの接続はBluetoothだ。ペアリングは1対1となるため、基本的に家庭の中でもパーソナルに使うもの、特に「女性」が使うものとして想定している。普段使いのスマートフォンを活用して、いつでもどこでもラベル編集できて、帰宅してから印刷という、使い勝手の良さをアピールしていく考えだ。

PT-P300BTのメインターゲットはスマートフォンユーザーの女性

まずは全国の家電量販店、Web通販を中心に、初年度2万台を目標に販売する。ブラザー販売 ソリューション企画部長の樋口幹也氏によれば、店頭でスマートフォンからの印刷を試せるようなディスプレイにしていきたいが、メンテナンスがどこまでできるかが課題とのこと。