電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました~国内BtoC-EC市場規模は13.8兆円に成長~(経済産業省Webサイト)

NTTレゾナントは、同社のAI型ECサイト内検索ソリューション「goo Search Solution」において、新たにオートタギング機能やカテゴリー推薦機能が追加されたことを発表した。日本のECサイトも大きく市場が拡大している。

2016年6月には経済産業省が「電子商取引に関する市場調査の結果」を発表している。平成27年のBtoC-EC国内市場規模は、13.8兆円(前年度比7.6%増)、BtoB-ECは203兆円(前年度比3.5%増/インターネットを用いた狭義EC)と大きく増加している。ECサイト運営者は、ユーザーが欲しいと思っている商品を適切に提示することで、この流れを漏らすことなく捕まえたいところだ。ECサイトでは、リンクをたどるのではなく、能動的に検索して購買するユーザーが当然多くなる。ECサイトでは、検索機能の善し悪しが大きな売り上げの差として表れてくる。

「goo Search Solution」は、ポータルサイトgooで培った技術をEC事業者の売上げ増加へ向けて活用するソリューションとして同社が展開するもの。gooが持つ膨大な検索データを、EC事業者のデータと重ねて解析することで、その効果を導き出すものだ。

「goo Search Solution」公式サイト

公式Webサイトには、"0件ヒットをゼロにするECのためのサイト内検索"と銘打たれているが、いまや検索窓はECのみならず大量のデータを保有するWebサイトには欠かせない。検索結果の精度は、表記揺れや商品への言及キーワードも世代や個々のプロフィールによっても異なってくる。gooラボでは、ECサイトを訪問するユーザーのうち79%がキーワードを入力して商品検索を行い、実に56%が欲しい商品を見つけられずに離脱してしまうという独自の調査にも言及している。

日本でECサイトを展開するには、日本語でのキーワードの分析が欠かせない。「goo Search Solution」では、AI技術を用いた自己学習型の検索で最適化させていくことが可能になる。"iPhone 6"なのか"アイフォン6"なのか?"デニム"と検索するのか?"ジーンズ"と検索するのか?どちらか片方のキーワードでは表示されるのに、もう片方のキーワードではまったく表示されない。せっかく訪れてくれたユーザーをこれ以上逃してはならない。

同社のWebページにはその沿革が記されているが、gooの検索サービス提供開始は、1997年。Googleが世に出る前から検索サービスを日本で始めている。膨大なデータから日本語の変遷や固有名詞の動向に栄枯盛衰など、その勘所を掴んでいるに違いない。

「goo Search Solution」の概要(gooラボより)

今回、同社が発表したオートタギング機能とカテゴリー推薦機能も当然、日本語と強く関係するものだ。オートタギング機能では、ECサイト内の商品に対して、商品説明に含まれていないキーワードを自動でタグとして付与できる。「花柄のかわいいワンピース」を学習することで、「花模様のスマホケース」に"花柄"や"かわいい"のタグも付けられる。

検索の齟齬をなくすことで売り上げの向上も期待できるほか、自動でタグが付与されるためシステム運営者の業務効率にも繋がる。カテゴリー推薦機能は、ECサイト内の商品をどのカテゴリに分類すべきか?を推薦。商品名や説明文から適切なカテゴリ情報を自動で提案する。ECサイト側の登録作業の軽減はもちろん、出品者もこの提案を使った迅速な登録を行える。

オートタギング機能の概要(同社資料より)

なお、ソリューションは幕張メッセで10月26日から開催される「第4回通販ソリューション展 秋」に出展され、NTTレゾナントのブースでは来場特典としてECサイトの無料診断も行われる。