2016年10月4~7日にかけて千葉県・幕張メッセにて開催されているCPS/IoT Exhibition「CEATEC JAPAN 2016」にてアルプス電気は、IoTの活用事例や、「ハプティック(触覚)」技術の紹介を行っている。

実はハプティック(HAPTIC)という言葉、同社が登録商標を有しており、長年にわたって研究開発や製品展開をしかけてきた分野でもある。

アルプス電気のハプティックコーナー。かなりの注目を集めていた

今回展示されていたのは、「ハプティックリアクタ」を用いて、タイル地やデニム地など、さまざまな触覚を再現する「ハプティックパッド」や、グミやトマトなどの弾力を感じられる「ハプティックトリガー」、そしてハプティックトリガーに冷温感を追加した「ハプティックトリガープラス」など。ハプティックトリガーはアクチュエータ制御によって、指にさまざまな感触をフィードバックするもので、2017年に商品化が予定されているという。

ハプティックトリガーを内蔵したデモ用デバイス。画面に写っている物体の触感を再現することができるほか、心臓のように勝手に動くものについても、その動きを模して、独立して鼓動を再現する、といったことも可能 (注:これら画像はCEATECの会場ではない場所にて撮影したもの)

開発中のハプティックトリガープラス。熱い、冷たいといった温度も体感することを可能としている (注:これら画像はCEATECの会場ではない場所にて撮影したもの)

商品展開をすでに開始しているハプティックリアクタを搭載したハプティックパッド。画面に写った素材感をパッドに触れることで知ることができる (注:これら画像はCEATECの会場ではない場所にて撮影したもの)

また、IoTの活用事例としては、同社が2015年より提供を開始したIoTを手軽に実現するためのセンサネットワークモジュールを用いたユーザーとの成果展示という形で、農業ICTやトイレの個室の空き状況監視などが展示されていたほか、開発中の「IoT Smart Module次期開発キット」も展示されていた。これは、従来のセンサネットワークモジュールに、データログを格納可能なメモリとSPIやI2Cなどに対応した拡張インタフェースを搭載することで、新たなセンサの追加を容易に実現できるようにするもの。あくまで開発中であり、今後、1カ月程度のデータログを格納するメモリの種類や、拡張インタフェースの種類などを商品化に向けて詰めていきたいとのことであった。

センサネットワークモジュールとトイレのドアに取り付けたデモ。トイレの使用状況の把握のほか、個室の利用時間が長い場合はアラートを出すといったことも可能

農業ICTのデモ。水位や水温の遠隔監視を実現するために、さまざまな企業とコラボレーションしている