キングジムは10月4日、2008年から人気のデジタルメモ「ポメラ」シリーズにて、新製品の「DM200」を発表した。ポメラは一見するとコンパクトなノートPCだが、できることは「文章を入力する」だけ。画像表示やインターネット接続の機能をあえて省き、「快適に文章を入力」することを追求した人気の製品だ。ところが新製品では、なんとWi-Fiに対応、さらに電源も乾電池からバッテリ駆動へと変わった。

ポメラ DM200を手にするキングジム 常務取締役 開発本部長 亀田登信氏(写真左)と商品開発部 東山慎司氏(写真右)

本体サイズは約W263×D120×H18mm、重量約580g。従来モデルのDM100より200g弱、重くなったが、大半のモバイルノートPCと比較するとまだまだ軽量コンパクト

閉じた状態だと、女性の手でも片手で持てる。大きめの長財布サイズだ

テキスト入力だけなのに人気の理由とは?

前述したように、ポメラは「快適に文章を入力する」ことに特化した電子メモ帳。このため、画像やWebサイトの表示は文章入力の邪魔になるとして、あえて排除してきた。機能をシンプルにすることで、本体は軽量コンパクト。さらに、バッテリ駆動時間はDM200が約18時間とノートPCと比較しても非常に長い。そして、開くとすぐに入力できるストレスフリーな使い勝手などが人気となり、今では累計販売台数30万台以上のヒット商品だ。

本体サイズはコンパクトながら、文章入力に重要なキーピッチは17mmと、比較的余裕のあるサイズ。しかもキーボードには、キーの端を打鍵してもキートップが均一に沈む「V字ギアリンク構造」を採用している。

さらに、日本語入力システムとしてジャストシステムの「ATOK」を採用したり、文章入力をサポートする辞書機能を持っていたりと、「文章入力」に関する機能に手を抜いていないのも人気の理由だ。文章のプロであるライターにも、ポメラ愛用者は多い。

DM200で文字を入力。本体はコンパクトながら、17.0mm(横)15.5mm(縦)と広め。タッチタイプもしやすい。また、キーストロークは1.2mm。本体の剛性を高めることで、従来より快適な打鍵感になっているという