不安6:曲のスキップや音量調整はどうやるの?

AirPodsは本体の小ささからもわかるように、EarPodsのようなコントローラーがありません。そこで操作を代わりに担ってくれるのが、音声アシスタントのSiriです。AirPodsをトントンと指でダブルタップするとSiriが起動。「停止」「スキップ」といった指示に対応します。

ダブルタップ操作はSiri以外に「再生/一時停止」「オフ」に割り当てることも可能

とはいえ毎回Siriを立ち上げてスキップなんて、正直じれったくてやってられません。家ならともかく、電車の中で「ボリューム上げて」と話しかけるのは恥ずかしさもあります。毎回iPhoneを取り出すのも面倒です。

そんなわがままを解消してくれるのが、コントローラーの役割を担うApple Watchです。Watchのミュージックアプリであれば、再生/停止、前後スキップ、ライブラリへの追加までできてしまいます。音量をリュウズで変える操作にいたっては、iPhoneやEarPodsのコントローラーより快適です。AirPodsはApple Watchとの併用が前提……とまでは申しませんが、Apple Watchの有無で操作性の良し悪しがかなり変わってくる印象です。

Apple Watchのミュージックアプリ操作画面。Apple WatchとAirPodsをセット売りしたほうがいいんじゃないかと思うほどです

すでにApple Watchを持つユーザーはAirPodsの恩恵をフルで受けられるので、AirPodsは買い。一方でAirPodsきっかけに、Apple Watchデビューするのも断然アリです。Series 2は特にデキがいいですし、10月からはApple Payも始まります。他のワイヤレスイヤホンとも連係するので、音楽好きのiPhoneユーザーなら持っていて損はありません。むしろApple Watchはもっと日本で売れていいくらいだ! と最近思いますよホント。

Siriでの操作を完全却下してしまいましたが、AirPodsのおかげで、意外とSiriを起動するシチュエーションは増えました。玄関で靴を履きながらAirPodsをダブルタップし、「今日雨降るかな?」と聞いて傘を持っていく……おかげでビニール傘を買わずにすんだことが2回ありました。Siriとの距離感はこれからぐっと縮まりそうです。

Apple製品との連係の威力をフルで発揮できるAppleらしい製品

AirPodsはAndroidなどにも対応していますが、Apple製品との連係で能力をフル発揮するイヤホンです。デバイスが2台以上あれば、その恩恵をより感じられることでしょう。Appleファンやガジェット好きの本領発揮ですよ。

他方でペアリングのしやすさや、遅延の少ない安定した音は、ワイヤレスイヤホンデビューにもぴったり。一度AirPodsに慣れると、他の完全ワイヤレスイヤホンは使えなくなるんじゃないかと思うほどです。2万円以上の競合製品が多いなか、これだけの完成度で16800円はちょっと驚き。10月下旬の発売が楽しみです。