ソニーが2016年2月に発売した「HUIS REMOTE CONTROLLER HUIS-100RC」(以下、HUIS)は、スマホのような見た目の学習型マルチリモコンだ。複数のリモコンの機能を一台にまとめることが可能。物理ボタンがないので、よく使うボタンを好きな位置に配置できる。我が家でも、その使い勝手を検証してみたので、ここにお伝えしたい。

ソニーの学習型マルチリモコン「HUIS REMOTE CONTROLLER HUIS-100RC」と別売のクレードル「HUIS BLUETOOTH CRADLE HUIS-200CR」。見た目はまるで自立するスマートフォン

ところで、普通の家庭のリビングには何台くらいのリモコンがあるのだろうか。一般的にはテレビ、照明、録画用レコーダー、ケーブルテレビなどのセットトップボックス、エアコン、さらに扇風機や空気清浄機といったところだろう。これらのリモコンだけでも置き場に困りそうだが、家族にAV機器好きがいようものならリモコンの数は一気に跳ね上がる。かくいう我が家も上記のリモコンのほか、プロジェクターにAVアンプ、オーディオアンプ、追加のレコーダーにスピーカーなど、すでにリビングに何台のリモコンがあるのかわからない状態だ。

そんな家庭で重宝されるのが、複数のリモコンをひとつのリモコンに統合できる「マルチリモコン」だ。とはいえ、従来のマルチリモコンは見た目がテレビのリモコンに近いものがほとんど。たとえば、エアコンの機能を学習登録すると「チャンネルボタン『1』が冷房で、チャンネルボタン『2』に暖房を登録……」と、機能とボタンの表示がマッチせずわかりにくい。そのため我が家では今までマルチリモコンは導入してこなかった。

我が家のリビング用リモコンの数々。テレビにケーブルテレビ用セットトップボックス、アンプ類、エアコン、照明、スピーカー……と、目的のリモコンを探し出すのも一苦労。量が多くて掃除も大変なので、リモコンをビニールコーティングしているのも、ちょっと貧乏くさい

HUISがあれば、大量のリモコンが1つのデバイスで扱える

HUISは「テレビ」「エアコン」「照明」など、用途にあわせたインタフェースに切り替えられる。電子ぺーパーを採用しており、常に画面を表示させていても、約2.5時間の充電で約1か月使用できる(一日100回程度使用した場合)。リモコンはサッと手に取って使いたいものだけに、スマートフォンのように「まず画面を点灯して……」というひと手間がないのは非常にうれしい。

個人的に一番気に入ったのがデザインの美しさ。シンプルながら底面が分厚く、安定して自立する点もよく考えられていると感じる。

W68×D24(最厚部)×H123mm、重量は約130g。手にすっぽりと収まるサイズで、4.6インチのスマートフォン(写真左)と比較すると、ほぼ同程度の大きさ

下部が厚い安定感のある形なので、自立させて置くことができる。立てておくことで、部屋のどこからでも画面が見やすいため、個人的には時計表示できるオプションがあれば嬉しいところ