認証・認可外保育所の補助が充実している区は?

認可保育所を希望していたのに入れなかった。かといって、仕事復帰も待ったなしの状況……。そんな時に頼る先といえば、まずは認証保育所や認可外保育所が思い浮かぶだろう。しかしこれらの保育サービスは、認可保育所に比べると保育料が概して割高になるのが痛いところ。

そこで今回は、認可保育所以外に子どもを預ける家庭に対して、東京23区の自治体から保育料の補助がどのくらい出るのかを調べてみた。

4種類に分けられる補助の形

23区の回答を総合すると、認証保育所についてはどの区にも補助制度があった。一方、認証保育所以外の認可外保育所などに関しては、一部の自治体で認証と同等の補助を行っているものの、全く補助がないところも多かった。

保育料の補助の方法は、主に(1)認証保育所に通った場合の保育料との差額を補助、(2)子どもの年齢に応じて補助、(3)世帯収入に応じて補助、(4)その他の4種類に分けられる。

補助額の上限が高い「差額補助」

補助額の上限も高く、比較的手厚い補助が目立つ

23区では、(1)の差額補助を用いる自治体が最も多く9区あった。補助額の上限も渋谷区が7万円、中央区が5万円、台東区が4万円などと比較的手厚い補助が目立つ。港区などで使われる「助成基準額」については計算例を見てもらうと理解しやすいだろう。

モデル: 港区に住む世帯年収600万円の夫婦と子ども(1歳)。
※助成基準額の上限は8万円。

(例1)認可外保育所(月額6万円)に預ける場合
6万円(認可外保育料)-1万7,800円(認可の保育料)=4万2,200円(助成額)

(例2)認可外保育所(月額14万円)に預ける場合
8万円(1歳の助成基準額)-1万7,800円(認可の保育料)=6万2,200円(助成額)

各区の補助額をチェック! 子どもの年齢に応じて補助

足立区は低所得者層に配慮した内容になっている

(2)の子どもの年齢に応じて補助するパターンは4区。1歳児で比較すると新宿区が2万円、練馬区が1万5,000円、足立区が1万8,000円、葛飾区が1万5,000円。足立区ではさらに区民税所得割が計9万円未満の世帯には、区分に応じて6,000円から2万円の追加補助があり、低所得者層に配慮した内容になっている。

高収入世帯は注意!? 世帯収入に応じて補助

補助金額には0~6万円台の幅がある

(3)の世帯収入に応じる方法を採用するのは8区。補助金額には0~6万円台の幅があって分かりにくいが、世帯年収600万円の夫婦と子ども(1歳)を想定して計算してみると、2万円~4万円の補助となる場合が多かった。一定所得以上の世帯では結果的に「補助なし」になることもあるので、注意が必要だ。

認可利用者との不公平感を軽減する配慮も

一律補助の北区、認可保育所よりも安く利用できる千代田区

その他のケースでは、北区が子ども1人当たり一律1万5,000円の補助を実施。また特徴的なのは千代田区で、認証保育所と区補助対象保育室では認可に通う場合よりも2割減となる保育料を設定している。認可に落ちた家庭が不公平感を持たなくて済むような配慮がされているのだ。

このように認証・認可外などへの補助額は、地域や世帯収入などによって0~7万円もの開きがあることがわかった。23区内には認可保育所に入ること自体が"狭き門"である地域も少なくない。住んでいる自治体や家庭の状況と照らし合わせて、もしもの場合の想定もしてみてほしい。

※記事中の家族モデル(監修: FP加藤葉子)
・父、母、子ども(1歳)の3人家族
・給与収入の会社員という想定で、世帯年収は600万円(夫500万円、妻100万円)
・社会保険料の金額は、協会けんぽの東京都の料率で計算
・所得控除は、基礎控除・配偶者控除・社会保険料控除のみとし、その他住宅借入金等特別税額控除、寄付金税額控除などはないものとして、特別区民税所得割額を計算(年少扶養控除も同様)
※保育の利用時間など、その他補助には条件があります。各自治体にお問い合わせください
※本記事の内容は、2016年8月時点の情報として自治体から得た回答を盛り込んだものです
※写真と本文は関係ありません