全体的なパフォーマンスに於いては、プロセッサにA10 Fusionを搭載したことで向上が図られている。2つの高性能コアと2つの高効率コアという構成で、高性能コアはiPhone 6の最大2倍の速さで作業をこなし、高効率コアは高性能コアの5分の1の電力で動作させる。これによって、バッテリーライフがさらに延びた。前モデルのiPhone 6/6 Plusと比較して、iPhone 7で最長2時間、iPhone 7 Plusで最長1時間長く使用ができる。iPhone 7/7 Plusは、iPhone史上、もっともバッテリーの持ちが良いモデルとなるのだ。難しい話は抜きにすると、プロセッサとiOSが賢いので、エネルギーを使わなくても良い場面では使わないという判断をするようになっているからバッテリーが長持ちするというわけである。スマートフォンの購入基準にバッテリーライフを挙げる人はかなりの数いるので、ここもアピール度高い強化点だ。

もうすぐ利用できるApple Pay。画像は地域を「アメリカ」に設定したため「カード追加」と表示されている

今回のレビューではチェックできなかったが、日本のユーザーにとっては、魅力の機能、というかサービスのApple Payももうすぐ利用できるようになる。スペシャルイベントでも10の強化ポイントのひとつに挙げられていたが、現地ではFaliCa何? という反応で、どうしてこれがトピックとなるのか理解されなかったようだ。今回、FaliCaが搭載されるのは日本で販売されるモデルのみだが、将来的にはワールドワイドにFaliCaが載ったiPhoneが販売されるのかもしれない。Apple Payに対しては、IT業界内の温度差が激しくて個人的には面白いと思っている。筆者はその様子を見てニヤニヤするだけで、コミットはしないようにしようというスタンスだ。ただ、カードケース持たない、あるいは現金持たないで済むようになる生活があるのなら、それはそうなったほうが筆者としては嬉しい。今でも、財布からバラバラとカード落っことして、そのまま紛失ってことが続いているだけに。しかも、iPhoneなら紛失しても、遠隔操作で内容消せるので、オロオロすることも減るだろう。

繰り返しになるが、iPhone 7/7 Plusのアップデートは想像以上で、マイナーアップデートに留まると言った奴、ちょっと来いと言いたくなる充実したものとなった。オンラインのApple Storeでの予約も、ロケットスタートと言えるほど好調なようで、カラー、ストレージ容量によっては、11月まで入荷がないという状況だ。欲しかったモデルの予約ができなかったという方に朗報(?)をお届けすると、今回、Apple Storeでは、予約無しで当日、店頭在庫を購入できるようだ。筆者はもしかすると、当日購入可能かもという予想を立てたが、他の媒体にはAppleから情報提供があったようで、あの行列、あのお祭り騒ぎが帰ってくる可能性が高いと報じている。特にジェットブラックは人気のようなので、予約に失敗したという方は、近くのApple Storeに足を運んでみてはいかがだろう。