Yahoo!JAPANグループであるIDCフロンティアは、クラウドサービスとデータセンター事業を担う企業だ。現在、東京5カ所と大阪、横浜、北九州、白河の全国9カ所でデータセンターを運営している。今回、福岡県北九州市にあるIDCフロンティアの北九州データセンターを見学する機会に恵まれたので、その様子を写真と共にお伝えしたい。

IDCフロンティア 北九州データセンター

北九州に建てた理由とは?

北九州データセンターは、2008年に福岡県北九州市の官営八幡製鐵所跡地に建てられた西日本最大級の規模を誇るデータセンターだ。Yahoo! JAPANのインフラ事業に加え、IDCFクラウドの西日本リージョンやコロケーションサービスも行っている。需要に応じて増築していくモジュール方式を採用しており、現在は2016年12月竣工予定の6号棟の建設が進められている。

北九州データセンター付近は地震発生リスクが低いという

同社の主要データセンター同士は大規模ネットワークで結ばれている

では、なぜ北九州なのだろう。第一に同地域は大地震や津波などの自然災害の発生リスクが低く安全性が高いことが挙げられる。また、ネットワークアクセスに関しても、890Gbpsの大容量バックボーンがあり、国内主要IXやIPSにダイレクト接続できるほか、Yahoo! JAPANのネットワーク網とも0.25msecで直結しているという。

さらに、空港や港が近い立地や、北九州市が情報産業やスタートアップ育成に積極的なのもデータセンター建設地に適する大きな理由だとしている。

データセンターに入館!

データセンター内に入館するためには、セキュリティポータルと呼ばれるゲートを通過する必要がある。静脈認証装置をはじめ、体重や外形を計測してピギーバック(共連れ)を防ぐなど高セキュリティ体制を備えている。ちなみに130kgを超えると大人2人分と見なされて通過できないそうだ。

セキュリティポータル。大人1人分の狭いスペースしかない

北九州オペレーションセンター

こちらは、施設管理を行っているオペレーションセンター。平常時のデータセンター運営は、東日本(新宿NOC)で集中管理を行っているが、首都圏で災害などが起こった際は、こちらの西日本(北九州NOC)をメインに切り替えて運営を続ける。

それでは、外気を利用してサーバ冷却を行う4号棟の仕組みを見ていこう。