Maker Faire Tokyoのアツい夏が来た(1Fに降りたので会場は涼しめ)!

オライリー・ジャパンは8月6-7日、東京ビックサイトにて「Maker Faire Tokyo 2016」を開催した。自分の手でモノを作り、その成果を多くの人と共有しようというMakerムーブメントが生んだお祭りというのがMaker Faireの趣旨で、過去Maker:TokyoMeeting(MTM)時代から数えると2008年以降12回目の開催となる。

と固い書き出しで始めたが、要するに「オレが欲しいものを作る! そのための技術は無制限(予算は最小限)」という感じの展示会。出品者(Maker)も他の面白そうなものにはメがないので交流も多く、筆者も関連する話、関連しない話でいくつかのブースで雑談に興じていた。

また、夏休み開催になった事で子ども向けの展示、ワークショップも多く、こちらは微笑ましくもあり、次のMakerを仕込んでいる感もある(こちらは別記事を参照してほしい)。

ということで、筆者に引っかかった「驚異の〇〇」をいくつか紹介したい。

東京ビックサイトで開催されたMaker Faire Tokyo 2016

「どこかの産業展向けでは?」「それでは埋もれてしまいます」

トップバッターは金属加工なら俺たちに任せろという「燕三条MSN(Maker Support Network)」の方々。お話を伺うと10社ぐらいのメンバーで構成されているという。WebサイトがあればURLを紹介したいのだが、現在facebookだけでWebサイトなしという。説明がないと正直スゴさがよくわからないのだが、聞くと仰天のブツが多く展示されていた。

話を伺うと「俺たちの腕が生かせる試作大歓迎」という感じがするのと、Makerというとアイディアは出せるソフトや電子工作もできる一方、金属加工はちょっと厳しいんじゃないか? と思うので、この辺、受け入れの窓口があるというのはなかなかよさそうで、かつ日本の中小企業を元気にするためにもこういう取り組みが活発になってほしい。

まず目に入ったのがコレ。64チタンの削り出しチェスセット(販売希望価格100万円)

作成者は「64チタンは加工しやすい方」と難加工材に手慣れた方のようだ

極細金属管のろう付け加工例。パイプを歪まず漏れず潰れず分岐

ダッチオーブンだが、実はこれ「本体削り出し」で、2日ぐらいかかったという

継ぎ目なし一体の本体。ちなみに横には厚板のビーム溶接サンプルもおいてあった

厚いの次は薄い。こちらは一体作成の鋳物で一番薄い部分は2mm切っているという

飛行機の金属模型。パッと見どこがすごいのかわかりにくいので教えてくださいと聞いたところ……

板金屋さんが作ったのでノーズのところは溶接している。でも溶接跡が外側からわからない!

カレー容器(ウソ)。3Dプリンタで打ち出した素っ気のないプラにかっちょいい塗装をすると……。塗料も販売中ということで、サンプルの金属めっき風や漆調以外にも対応

市販のシリコンゴムカップに塗装をしており、剥がれない&伸びるを塗装で実現している

蛇紋石調塗装。元はクリスマスのオーナメントだそうで、持ってみると軽いので塗装と分かる