はしご酒でお気に入りの1軒を

「千」は希少な日本酒が500円均一で飲める(獺祭のみ580円)

立ち飲みブームの火付け役「伏見立呑 おお島」

ここから先は、数軒おきに立ち飲み店が群雄割拠するまさに立ち飲みパラダイス。「千」は希少な日本酒が500円均一で飲め(獺祭のみ580円)、大皿で並ぶおばんざいは何と無料。とにかくお酒をじっくり味わいたいという人にはたまらない店だ。

昨年12月にオープンした「伏見立呑 おお島」は、伏見地下街の立ち飲みブームの火付け役。先ほど紹介した「ワイン立呑 Oshima」も、ここの姉妹店だ。取りそろえる日本酒は、常時約40種(100ml: 500円~)。合わせて5店舗を展開し一括仕入れすることで、リーズナブルな価格での提供が可能となっている。

おばんざいが100円からと超お値打ちな「長者町立呑 やいちゃん」

ふらりと立ち寄りやすい「チカバル」

「長者町立呑 やいちゃん」は、7月7日にオープンしたばかりの新店。笑顔がすてきなママさん手作りのおばんざいが、100円からと超お値打ち。常時新しい銘柄を仕入れている日本酒は、升にたっぷり注いでくれ、500円とこれまた値頃だ。

「チカバル」も、6月29日オープンの真新しい店。ワインはグラスで500円と700円で、おつまみはイタリアン主体。構えもメニュー構成もシンプルで、扉のない開放的な構えだから、ふらりと立ち寄りやすい。

この半年あまりで登場した立ち飲み屋は6店舗(他、着席式の居酒屋1店・酒屋1店)。さらに数十もの出店希望者が控えていて、「そばや、すしを食べられる飲み屋など、できるだけ個性のある店から、優先的に出店してもらえるようにしたい」(伏見地下街協同組合)というから、今後ますます魅力ある飲み屋横町に進化していきそうだ。

どこもリーズナブルで、地下だから天候の心配もない。通路が一直線だから迷うこともなく、地下鉄改札の締め切りに合わせて23時には店じまいするので、深酒も避けられる。まさしく”はしご酒”にはうってつけ。足取りも軽やかに、心地よく酔っぱらっていただきたい。

●Information
伏見地下街
愛知県名古屋市中区錦2-13-24先
アクセス: 地下鉄東山線伏見駅下り線改札すぐ

各店舗の営業時間
・ちろり家
16時~22時30分(ラストオーダー22時)
・ふつふつや 伏見店
7時30分~14時、18時~22時30分(ラストオーダー22時)
※土曜日は15時~22時(ラストオーダー21時30分)
・Shusendo mini
12時~21時(土曜11時~20時)
・ワイン立呑Oshima
17時~22時45分(ラストオーダー22時)
※土曜日は15時~22時(ラストオーダー21時30分)
・千
11時30分~14時30分、17時~22時45分
・伏見立呑おお島
18時~22時45分(土曜日は14時~20時)
・長者町立呑やいちゃん
17時~22時30分(ラストオーダー22時)
・チカバル
16時~23時

※定休日は全店舗共通: 日曜日・祝日(あいちトリエンナーレ期間中=2016年8月11日~10月23日は無休)

※記事中の情報・価格は2016年6月取材時のもの。価格は税込

筆者プロフィール: 大竹敏之(おおたけとしゆき)

名古屋在住のフリーライター。雑誌、新聞、Webなど幅広い媒体で名古屋情報を発信。Webガイドサイト「オールアバウト」では名古屋ガイドを務める。名古屋メシ関連の著作を数多く出版。『名古屋の喫茶店』『名古屋の居酒屋』『名古屋メン』『続・名古屋の喫茶店』(リベラル社)は自腹リサーチをコンセプトにしてご当地ロングセラーに。10月上旬にはご当地グルメコミックエッセイ『まんぷく名古屋』(KADOKAWA、森下えみこ著)に案内人として登場。