説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『Lightningケーブルを何度買い換えても、プラグ部分がダメになってしまいます……』という質問に答えます。

***

確かに、iPhoneに付属のLightningケーブルは断線しやすいですね、被覆部分の耐久性に難があり、使用開始から数カ月で被覆が破け始めたという声をよく耳にします。1カ月も経たないうちに破けた例もありますから、消耗品に近い存在と認識しておいたほうがストレスにならないでしょう。

ただし、使いかた次第では長持ちします。被覆は折り曲げると劣化しやすく、つい折り曲げてしまいがちなプラグの根元部分は特に破けやすい部位となっています。鋭角に曲げることは避け、できるだけ直線に近い形状で使えば被覆は傷みません。iPhoneを巻くようにして持ち運んだり、ACコンセントと水平の位置で接続したり、と可能なかぎり「曲げない」ことを心掛ければいいのです。

とはいえ、日々使えば曲げてしまうこともあるわけで、曲げを繰り返すことによる被覆の劣化は避けられません。傷み予防の対策を講じるか、傷んだあとに修理して使うか、潔く新品に買い換えるかです。サードパーティー製Lightningケーブルのなかには曲げに強い製品があり、「Made for iPhone」のロゴが付されていれば互換性は申し分ありません。

傷み予防対策としては、ノック式ボールペンのバネを使う方法が知られています。不要になったボールペンからバネを取り出し、回転させながらプラグの根本部分にバネを巻きつければ、鋭角に曲がることは少なくなります。

修理する場合は、絶縁性のあるテープを巻き付ける方法が手軽ですが、ビニール製のものは時間とともに糊が周囲に染み出し、ベタベタになるという問題があります。おススメは「電気絶縁用アセテート布粘着テープ」という商品で、絶縁性があり粘着性能に優れるうえにベタベタしません。熱を加えると硬化する「収縮チューブ」という電気工作グッズを使う手もあるので、あわせて検討してみましょう。

純正Lightningケーブルは、繰り返し折り曲げると被覆が破ける原因になります