声優とアイドルのハイブリッドユニット・i☆Risが7月9日、山梨県・河口湖ステラシアターにて、「結成4周年記念Live~foooour~」を開催した。

i☆Ris

当日、河口湖駅は「i☆Ris河口湖駅」としてファンをお出迎え。河口湖駅やステラシアター行きのバスや電車の一部はi☆Ris仕様の特別臨時列車「i☆Ris号」や「i☆Risシャトルバス」に変更され、車内ナレーションもメンバーが担当するなど、会場に向かうだけで期待を刺激される。

会場・i☆Ristellartheater(河口湖ステラシアター)では、緑のアボカドソースが添えられた山北考案の「ホットドッグ」や、オレンジのマンゴーソースがかけられたヨーグルト風味の「わたがしアイス」など、メンバーが考案したそれぞれのメンバーカラーで彩られたコラボフードも販売されていた。また開場前には、山北、芹澤、若井の3人がステラシアター正面入口の2階階段に登場し、ファンを沸かせるといったサプライズも!

当日は前日から近づいていた台風の影響であいにくの雨となっていたが、ファンの熱気が雨雲を吹き飛ばしたのか、開演と同時に雨が上がり、晴れ間をのぞかせたステラシアターでライブはスタート。

「レディース・アンド・ジェントルマン」。壮大な音楽と共にリングコールが鳴り響き、ステージ前に敷かれたレッドカーペットを通り、「Ready Smile!!」の衣装に身を包んだメンバーが一人ずつ登場。ファンの誰もが待ち望んでいたであろう、結成4周年を祝う祭の幕が開けた。

山北早紀

大歓声の中、最初に披露した曲は「Ready Smile!!」。ここ、ステラシアターで「Ready Smile!!」のMVを撮影したことは記憶に新しいが、どこか感慨深ささえ感じられる一曲目となった。パフォーマンスもメンバーそれぞれが完全に仕上げてきているという印象を受ける。山北と若井のバレエ、芹澤と澁谷の社交ダンスもいつも以上のキレを感じさせた。落ちサビから大サビでのコントラストも美しい。

芹澤優

続けざまに流れてきたのは「徒太陽」のイントロ。茜屋と若井の側転からはじまり、芹澤を馬跳びする若井、2階に目線を多く送り観客を煽る久保田と、2曲目にしてダイナミックなほどの運動量を見せつける。すべてを出し尽くすほどの、ありったけをぶつけられているのがひしひしと伝わってくる。息つく暇もなく、若井の「みんな声出す準備出来てるー!?」の煽りとともに「Happy New World☆」を披露。イントロとアウトロで円陣を組むこの曲は、4年目を迎え、5年目という節目に向かうi☆Risの絆を表しているように感じられる。"未来の行方が 決められた運命(さだめ)でも 私たち変わらずに 歌うだけよ"、そう体現するかのように、澁谷ソロでは満面の笑顔で歌いきり、ハイタッチで久保田へと交代。間奏での芹澤と若井のデュオは、それぞれ芹澤から澁谷へ、若井から山北へとバトンをつないでいく。

MCではまず山北から「みんなーー、フォーーーー!」と結成4周年を意識した挨拶からスタート。「結成4周年イベントということで、大変めでたい一日となっています。アットホームな感じで出来たらいいなと思っています。今日はツインテールで来ちゃいました」とクルっと一回転しアピール。続く芹澤も「今日は芹澤もツインテールだよー、かわいいー?」と問いかけると、客席から矢のような速度で「かわいいー!」が飛んでくる。嬉しさのあまりピョンピョン一回転し、「今日もテンション高いですが、よろしくお願いしまーす!」と勢い良くステージ後方まで駆け、深々と礼をしていた。お団子頭で登場した茜屋も「今日はお祭りだよー! 今日はかわいく行くぜ―!」と気合はマックスだ。若井は「さっきまでお昼ごはんが喉を通らないくらい緊張していました。このステージに来たらそんなの吹っ飛びました―、ありがとうみんなー!」と客席に両手を振っていた。久保田は指で作った望遠鏡で観客席を見渡し、「わんわんおー」でファンとの挨拶をするも、挨拶を切るタイミングが少しズレてしまったため、「誰だ伸ばしたの~、ちゃんと言うこと聞かないとダメだぞ~」とお叱りのシーンも。その後「いつもツインテールな久保田が、サイドポニーにしてみました、かわいい?」との問いに観客はきちんと「かわいいー!」と応えることができたため、「ありがとー、よしよしよしよしー」と褒美を与え、飴と鞭を見事に使い分けていた。3周年ライブのときにはロングだった髪をバッサリ切ってショートになった澁谷は、「僕の心はいつも『ずインテール』ですから」と会場を沸かせていた

茜屋日海夏

そして、山北の「初夏ということでこの曲です」というMCを受け、山北のソロからはじまった「さきSummer Vacation Love」こと「Summer Vacation Love」。曲終わりに芹澤と澁谷が手をつなぎ笑顔で見つめ合うなど、ひと足早い最高の夏休みを演出していた。次の「キラリ」では芹澤がとにかくパワフル。客席へのアイコンタクトや、2番のAメロで茜屋の頭をポンッと叩き笑顔で返される姿からは、「楽しくて仕方がない」という想いがあふれて止まらない様子だ。"笑顔で手を振ろう"の歌詞が表すとおり、メンバーもファンも全員が笑顔で楽しんでいるのが伝わってくる。

続いて、ステージでは初パフォーマンスとなる「Garnet」のお披露目。山北の「ちょっと大人で哀愁ただよう、セクシーなi☆Risを堪能していただければ」という前フリ通り、芹澤の後ろから抱きつく澁谷をきっかけに、一列に並び腰を落とし前のメンバーの足をさわる振り付けや、妖艶な腰の動き、山北と澁谷、芹澤と若井、茜屋と久保田が背中合わせになっての締めなど、これまでのi☆Risよりちょっと大人になった姿に誰もが興奮を隠せないでいた。

ここで衣装替えが行われ、ハッピ姿で登場するメンバーたち。腰には大量の虹があしらわれ、襟元はメンバーカラーで彩られている。山北は「様」、芹澤は「芹」、茜屋は「茜」、若井は「若」、久保田は「黒」、澁谷は「ず」と、背中には各々を象徴する一文字がデカデカと印字されている。ここからは、初期のカバー曲コーナーだ。ポンポンを手にした「もってけ!セーラーふく」では、茜屋の「ソーランソーラン」、山北の「ソレソレソレソレ」など祭りアレンジも加えられ、「祭り感」がアップしている。続けてアルバム『カバ☆リス』から「最強パレパレード」と「ウィーアー!」を連続で歌い上げていく。「ウィーアー!」で、客席を向いて歌っていた久保田が、横からの芹澤の視線に気付き、一瞬アイコンタクトで応えるその様は、言葉はなくとも通じ合えるという絆の象徴にも思えた。