日本HPから登場した「HP Spectre 13」は、同社の個人向けモバイルノートPCの中でも、プレミアムな製品として位置づけられる。ダークグレーのボディにブロンズゴールドがアクセントとして輝き、従来のノートPCとは一線を画すラグジュアリーさを感じさせる。

さらに、WindowsノートPCとして世界最薄を実現し(日本HP調べ)、薄いながらもCPUには「Intel Core m」ではなく「Intel Core i」を搭載するなど、PCとしての基本性能にもこだわった逸品である。さっそくレビューしていきたい。

HP Spectre 13

■試用機の主な仕様 [製品名] HP Spectre 13 [CPU] Intel Core i7-6500U(2.50GHz) [メモリ] LPDDR3-1866 8GB [グラフィックス] Intel HD Graphics 520(CPU内蔵) [ストレージ] 512GB PCIe Gen3 x4 NVMe M.2 SSD [光学ドライブ] なし [ディスプレイ] 13.3型グレア(光沢)IPSフルHD(1,920×1,080ドット)タッチ非対応 [OS] Windows 10 Home 64bit [サイズ/重量] 約W325×D229×H10.4~11.2mm / 約1.1kg [直販価格(税別)] 159,980円

HP Spectre 13には、CPUやSSD容量の違いによって2つのモデルが用意されているが、ここでは、Core i7を搭載した上位の「HP Spectre 13-v007TU」を試用した。

カーボンファイバーとアルミニウムを採用し、薄さと堅牢さを両立

まずは、HP Spectre 13の外観から見ていこう。Spectreは、ラテン語の「specto(見る)」を語源としており、日本HPの個人向けPCで最上位シリーズのブランドである。ボディはダークブラウンが基調となっているが、ヒンジの周りにはポリッシュ加工されたブロンズゴールドがあしらわれており、まるで高級アクセサリのように美しく輝いている。また、本製品のHPロゴは、最上位ブランドのみに冠される「プレミアムマーク」となっており、ユーザーに所有する喜びを与えてくれる。

ダークブラウンとポリッシュ加工されたブロンズゴールドのツートンカラーが目を惹く

HP Spectre 13が初の採用となる「プレミアムマーク」。長短のスラッシュでhpロゴを表現している

底面の材質はカーボンファイバーで、天板とキーボードの周囲はアルミニウム合金が採用されている。アルミニウム合金部分はCNCによる削り出しで製造されており、非常に高精度だ。本体のサイズは、W325×D229×H10.4~11.2mmで、世界最薄というのはこの最薄部の10.4mmを指しているようだが、最厚部でも11.2mmと非常にスリム。Ultrabookという言葉は最近は使われなくなったが、この薄さはまさに究極のUltrabookといってもよいくらいだ。

最厚部11.2mm、最薄部10.4mmの世界最薄ボディを実現M@本体の重量は実測で1,093gと、公称よりやや軽かった

いくら薄くても、堅牢性や耐久性が犠牲になってしまっては意味がないが、HP Spectre 13は、液晶のカバーガラスとして強化ガラスの「Gorillaガラス4」を採用し、300kgfの天面加圧試験をクリアするなど、堅牢性も高い。重量も約1.11kgと、13.3型モバイルノートPCとしては軽く、携帯性は優秀だ。

ヒンジ周りのデザインにもこだわっている。通常のノートPCと異なり、ボディの外側からヒンジが見えない構造になっており、外観がすっきりしている。ヒンジは、高級家具にヒントを得て新しく設計されたもので、指輪のようなシリンダーデザインを採用。角度は120度程度までしか開かないが、通常の使い方なら問題はないだろう。また、スリーブタイプの専用ケースも付属しており、特に携帯するときに本体をガードできる。

高級家具にヒントを得て設計されたというシリンダータイプのヒンジを採用。ボディの外側からヒンジが見えない構造になっており、すっきりとした印象を受ける。ヒンジはブロンズゴールドで、ポリッシュ加工により鮮やかに輝く

ヒンジは最大120度程度まで開く

スリーブタイプの専用ケースが付属する