「今、AKB48はピンチだと思います」今年のAKB48選抜総選挙で女王の座を指原莉乃に譲るも堂々の2位となった渡辺麻友(22)が、そのスピーチでグループの危機を訴え、「AKB48をこのまま終わらせたくありません」とグループへの貢献を力強く誓った。

昨年12月に高橋みなみから横山由依に総監督が引き継がれ、新体制がスタート。今年の総選挙では若手のランクインも相次ぎ、メンバーのスピーチでも「第2章」という言葉が多く飛び出した。AKB48のドキュメンタリー映画第5弾『存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48』(7月8日公開)でも、結成11年目を迎えたAKB48の「第2章」に焦点を当て、高橋みなみの卒業と横山由依新体制への移行の裏で起きたドラマに迫る。

勝負の時期に直面しているAKB48で、渡辺は自身の役割をどのように考えているのか。総選挙から1週間ほど経過した今の率直な思い、「あの壁は高い」とたたえた指原との関係性、また、プライベートではまっていることなども聞いた。

――総選挙から1週間ほど経ちましたが、今の心境は?

AKB48の渡辺麻友

今はスッキリしています。選挙期間中は本当に「もう嫌だ!」という感じで、総選挙当日が来てほしくないという思いもあったし、早く来て終わってほしいという思いもありました…。とりあえずそこからどうにか逃れたいという感じだったので、無事に終わって今はすがすがしい気持ちです。

――2位という結果に「悔しい」とおっしゃっていましたが、グループのためにという思いがとても伝わるスピーチでした。

もちろん1位を目指していたので悔しかったんですけど、悔しかったのはあの一瞬だけでした。昨年よりも順位が1つランクアップしましたし、昨年以上の票数をいただけたので、2位という順位が率直にうれしいという気持ちが大きくなりました。何よりもファンの方が一生懸命応援してくださって私を返り咲きさせるために本当に頑張ってくれたのを肌で感じたのですごく幸せだなと思いました。2位も十分すごい順位ですし、1位と同じくらいうれしかったです。

――指原さんは渡辺さんのことを「ライバル」と表現されましたが、それを聞いてどう思いましたか?

そういう風に思ってくれていたんだってちょっとびっくりしました(笑)。普段は普通に仲がいいので、ライバルという関係性でもないですし。総選挙という場においては対照的な2人なのでそういう位置づけにされてしまうんですけど。でも私は、「ライバル」という言葉よりも、そのあとの「国民的アイドルと呼ばれるグループを作っていきましょう」という言葉がもっとうれしかったです。仲間だなっていう感じがして。

――本当に対照的なお二人ですよね。

気付けばそんな2人。客観的に見るとおもしろいなと思います(笑)

――渡辺さんにとって指原さんはどういう存在でしょうか。

「おもしろい友達」です。一緒にご飯に行ったりもしますし、話していて本当におもしろいのですし、私がボケると突っ込んでくれて楽しいんです。

――渡辺さんは「"アイドルらしいアイドル"を演じている」と話されているのを聞きましたが、いつ頃からそういう意識を持っていたんですか?

たぶんAKB48に入った当初からそうなんだと思います。AKB48に入るまでは普通の一般人で、こんなアイドルらしい人間じゃなかったので。アイドルという仕事に就いたからにはアイドルでいなきゃいけないという意識が芽生えたのだと思います。12歳からAKB48に加入し、もちろんそのときはただの子供で、年齢を重ねるごとに周りが把握できるようになって、状況に応じていろいろ対応できるようになっていけたんだと思います。