鉄道ファンの分類はとても細かい。写真を撮るのが好きな「撮り鉄」に始まり、電車の走る音や社内放送が好きな「音鉄」、車両や鉄道のある風景を描く「描き鉄」といった実際の電車のダイナミックさに酔いしれたいマニアもいれば、切符や駅スタンプなどを集める「収集鉄」、鉄道模型を作ったり走らせたりする「模型鉄」までいる。

「新幹線焼き」(横浜くりこ庵小田原店限定)

そんな中、鉄道ファンの新たな分類分けが必要となりそうなユニークな商品に注目が集まっている。たい焼き専門店「横浜くりこ庵」が作った「電車焼き」シリーズである。名前から想像できる通り、鯛ではなく電車の形をした焼菓子で、ふわふわした柔らかな生地の中に、小豆またはクリームがたっぷりと詰め込まれた逸品だ。

全部制覇したくなる愛らしいラインナップ!

ベースとなる生地には卵をたっぷり使ってソフトに仕上げ、小豆やクリームは産地、製法にこだわって、老若男女問わず愛される味に仕上げられているのが特徴。一度食べるとやみつきになってしまうこと間違いなし!

「京急電車焼き(蒲田)」(横浜くりこ庵京急蒲田店限定)

しかも、見た目のインパクトが強烈。「新幹線焼き」、「京急電車焼き(蒲田バージョン)」、「京急電車焼き(品川バージョン)」、「東武鉄道電車焼き(TJライナー)」、「東武鉄道電車焼き(成増)」など、同じ路線を走るものでも販売する駅ごとにデザイン分けしているばかりか、都電荒川線を模した「くりこ電車焼き」などというかわいい電車焼きまで存在するのだ。

販売店はそれぞれ、「新幹線焼き」=横浜くりこ庵小田原店(小田原ダイナシティイースト1F)、「京急電車焼き(蒲田)」=横浜くりこ庵京急蒲田店(ウィングキッチン京急蒲田1F)、「京急電車焼き(品川)」=横浜くりこ庵品川店(ウィング高輪イースト1F)、「東武電車焼き」=横浜くりこ庵成増店(エキア成増1F)、「くりこ電車焼き」=横浜くりこ庵大塚店(アトレヴィ大塚1F)と、ご当地限定なところもマニアの心理をくすぐるではないか!

「京急電車焼き(品川)」(横浜くりこ庵品川店限定)

毎日乗ってる電車を食べられる日が来るなんて!

それにしてもなぜこんなかわいい商品を作ろうと思ったの? その疑問を当の横浜くりこ庵にぶつけてみたところ、「ご当地物を商品化することで地元のお客さまに喜んでいただけないかと考えたのがきっかけです」との回答。駅ビルなどの大型施設に入居している店舗が多かったため、「毎日利用する電車ならなじみがあるのでは? 」と思いついたんだとか。

「東武鉄道電車焼き(TJライナー)」(横浜くりこ庵成増店限定)

開発に当たっては、通常のたい焼きと比べて大きすぎず小さすぎないよう、サイズにそろえることを意識したというが、結果、こんなにもキュートなコンパクトサイズの電車が誕生したのだ。今や、休日には電車焼き目当てに遠方から来店する客あり、焼いているところを真剣に見ている子どもありとだ人気! また、お土産としてまとめ買いする人も多いんだとか。

「東武鉄道電車焼き(成増)」(横浜くりこ庵成増店限定)

ちなみに、定番は小豆のこしあんに栗をたっぷり入れた「くりこあん」(税込187円)だが、各店で季節限定のあんやクリームを詰めて販売することもあるとのことなので、季節ごとに通ってさまざまな味を制覇するのもいいかもしれない。

「くりこ電車焼き」(横浜くりこ庵大塚店限定)

横浜くりこ庵によると、「今後さらにいろんな鉄道の電車焼きを展開していく予定ですよ」とのこと。今後どんなキュートな電車が誕生するのか、待ち遠しくてならないというファンも多いのでは!?

※記事中の情報は2016年6月取材時のもの