【インタビュー】

『仮面ライダーアマゾンズ』を異色たらしめた作り手の覚悟 - "野生"のライダー・谷口賢志「中途半端だったら、新しい扉は開けない」

1 新しいヒーローを求めているのは子どもたちだけじゃない

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「Amazonプライム・ビデオ」で配信されている特撮ドラマ『仮面ライダーアマゾンズ』が、7月から地上波のTOKYO MX、そしてBS朝日で放送されることが決まった。

本作は、毎週日曜朝8時からテレビ朝日系で放送中の「仮面ライダー」シリーズとはまったく異なる展開を目指しており、昭和の「仮面ライダー」シリーズにおいて最大の異色作と言われる『仮面ライダーアマゾン』をベースに置きながら、映像作品としての限界に挑戦したかのような過激なシチュエーションが話題となり、「仮面ライダー」ファンのみならず、刺激的なドラマを求める層から熱い注目を集めている。

俳優の谷口賢志 撮影:宮川朋久

物語の中心となる2人の仮面ライダー「アマゾンオメガ」「アマゾンアルファ」のほかにも、人間の肉を食らう凶暴な実験体「アマゾン」が無数に存在し、さらにこれを「狩る」ことで報酬を得る傭兵集団「駆除班」の面々がドラマに大きく関わっていく。特殊な環境下に置かれてもなお人間同士のつながりを守ろうとする者、生命を単なる実験台としか思っていない者など、さまざまなキャラクターが蠢き、ぶつかり合うスリリングなドラマ展開に目が離せない。

ここでは、"養殖"の「アマゾンオメガ」と対をなす"野生"の仮面ライダー「アマゾンアルファ」の変身者である、謎に満ちた男・鷹山仁を演じた俳優の谷口賢志にインタビューを敢行。『アマゾンズ』の魅力、そして撮影時の裏話、さらには役を演じた際の思いなどを訊いた。

――谷口さんといえば、1999年に放送された『救急戦隊ゴーゴーファイブ』でゴーブルー=巽ナガレ役を演じて以来の「変身ヒーロー」のレギュラーなんですね。

どちらかといえば今回の『アマゾンズ』の鷹山仁のほうが、僕本人に近いかもしれません。『ゴーゴーファイブ』のナガレとして、さわやか、優しい、そしてクールなヒーローを頑張って演じていたんですけれど、仁の場合はヒーローらしくないんですよ。まあ、あれから17年くらい年を取りましたし(笑)。演じ方なども変わってきますよね。

――いきなり本質的なことを訊ねてしまいますが、谷口さんが考える現代のヒーロー像とはどんなものでしょうか。また、『アマゾンズ』の基本設定についてはどう思われましたか。

時代が求めるヒーロー像というのは、常に変化しているんじゃないかと思います。単純に、変身したヒーローが守りに来てくれるってだけじゃない。特に「仮面ライダー」の場合、観る側の状況というのも変わってきていると思うんです。新しいヒーローを求めているのは子どもたちだけじゃないと。

そんな中、ネット配信という形式で、「仮面ライダー」のキャラクターを使って何を表現できるのか……といった部分が『アマゾンズ』に求められた課題だったんです。"養殖"といわれている悠と"野性"的な仁との対比によって、いろいろなドラマを見せていくという。最初に台本をもらったときから、非常に面白い作品だと思いました。

――仁の人物像について、どのように役作りをされましたか。

第1、2話の石田秀範監督からは、仁というキャラクターについて「ヒモで、アル中で、人殺しだ」とうかがったんです(笑)。もちろん冗談半分なんですけれど……。でも演じてみて、近からず、遠からずというところもありましたね。最初に受けた印象ってのはそんな感じでした(笑)。まあ、第1話に関していうと、仁のセリフって変身する時の「アマゾン」ってひと言だけですからね。屋上で鳥に餌をあげて、酒を飲んで、変身してほかのアマゾンを狩りに行くという、まさに石田監督から言われたとおりではあったんです。

――役を演じていきながら、仁という人物を探っていくような感じなのでしょうか。

撮影に入る前から、脚本の小林靖子さんや監督たちと話ができていたので、「これからこういう風な流れになるよ」みたいな展開や設定は把握していました。加えて現場でも監督と相談しながら、役を作っていきましたね。仁の場合、奇をてらおうというつもりはなくて、とにかく魅力的な人物を演じたいと思っていました。

仁の演じ方ですが、時にはすごく冷たい男のように見せる一方で、時にはただ明るいだけにも振ってみました。実は、どっちもやってみることで、両方の面があったほうが観ている側も「なんだコイツは」って思えるんじゃないかって。(藤田)富が演じる悠がわかりやすいキャラをしているので、仁は"よくわからない男"でいたいんですね。

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目次
(1) 新しいヒーローを求めているのは子どもたちだけじゃない
(2) 大げさじゃなく命がけで演じた
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