【レポート】

ストレス対策、毎日10分で心の不調が4割軽減--キラーストレスから身を守る

1 ストレス対策…の前に、ストレスについて知ろう

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ストレス対策、最新の研究で明らかになった内容とは

NHKは6月19日、「ストレスから脳を守れ ~最新科学で迫る対処法~」と題したNHKスペシャルを放映。積もり積もると、ある日突然死を招く恐れがあるストレスへの対策などを紹介した。

番組内で取り上げられた対処法は、今日から誰でも実践できるものばかり。放映後には、ストレス社会で日々を過ごす視聴者からのさまざまな反応がインターネット上に見られた。

ストレスがキラーストレスへとなる過程

私たちがストレスを感じると、脳にある「扁桃体」と呼ばれる部分が反応する。扁桃体は恐怖や不安を感じると活動し、その反応は身体に下記のような影響を及ぼす。

■副腎からストレスホルモンが分泌されて心拍数が増える

■血液が固まりやすくなる

■自律神経が興奮して血圧が上昇する。

これらは「ストレス反応」と呼ばれる。人間は1つのストレスなら何とか耐えられるが、一度に複数のストレスが襲ってくると、その苦痛に耐え切れずに体が悲鳴を上げてしまうことがある。ストレスホルモンが体内に大量に蓄積され、心拍数が増えて血圧が異常に高くなり、血管から出血するといった具合にだ。

もしも大動脈でこの現象が起きれば大出血となり、場合によっては死に至る可能性もある。そのため、積もり積もったストレスが「キラーストレス」へと変貌を遂げる前に防御策をしっかりと講じる必要がある。

うつ病につながるホルモンの正体

ストレスホルモンの中で注目されている「コルチゾール」

ストレス下で分泌されるストレスホルモンの中で、最近研究者たちの間で注目されているのが「コルチゾール」と呼ばれるホルモン。同ホルモンは副腎で生産された後に脳で吸収されるが、一定量を超えると脳の一部を破壊するのがわかってきたという。

アリゾナ州立大学での研究によると、金網に長時間入れられてストレス状態にあるねずみは、海馬に変化が現れることがわかった。脳内にある海馬は記憶と感情に関わる場所で、具体的には海馬を構成する神経細胞の突起が目立って減少していたとのこと。この原因として、脳にあふれたコルチゾールが海馬を蝕み、突起が減少したと考えられている。そして、うつ病患者の海馬萎縮が確認されているため、この現象がうつ病につながる可能性も指摘されている。

仕事のプレッシャーや恋人や友人との人間関係、果てには遅延している電車へのいらだちなど、私たちの周りにはストレッサーとなりうるものがあふれている。そのため、慢性的にストレスホルモンが出続け、それだけコルチゾールも過剰分泌されやすい状況にあると言える。

過去や未来に意識がいくのはよくない?

さらに「部長からさっき言われた言葉は精神的にきつかったな……」といった何気ない思い返しなども、無意識のうちにストレスを増長させている。「今この瞬間」に意識を向けず、過去や未来に考えをめぐらす行為「マインド・ワンダリング(心の迷走)」に対しても、脳がストレス反応を起こすとされている。

ハーバード大学の研究では、マインド・ワンダリング(目の前のことを考えていない)をしている時間は、日常生活の47%にもなることがわかった。すなわち、生活時間のおよそ半分においてストレスを感じやすい状況にあることになる。もしも職場で叱責された際は、そのことを思い出したり、「明日も怒られるかも」といった想像をしたりするのはご法度だと覚えておこう。

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インデックス

目次
(1) ストレス対策…の前に、ストレスについて知ろう
(2) 宇宙空間での耐え難いストレスをやわらげる対策法とは
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