【レポート】

若い女性に急増している性感染症、「梅毒」ってどんな病気?

1 梅毒の感染ルートと症状を知ろう

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性感染症の1つである「梅毒」が若い女性の間で増えています

「梅毒」という病気を知っていますか? 梅毒は、15~16世紀から世界中で流行を繰り返してきた性感染症(STD)ですが、医学の発達により治療方法が確立し、日本では1967年以降は減少傾向にあるとされていました。

ところが2011年頃から、若い世代、特に女性の間で感染が増えています。この機会に、梅毒とはどんな病気で、予防のためにはどんなことに気をつければいいか知っておきましょう。

第1期、第2期、晩期で異なる症状

梅毒は、「梅毒トレポネーマ」という病原菌によって感染します。主に、この病原菌を持つ人と、セックスやオーラルセックスなどの性的な接触をすると、皮膚や粘膜の小さな傷から病原菌が侵入し、血液中に入って全身に広がります。

梅毒に感染すると、全身にさまざまな症状が出るのですが、感染後約3週間(第1期)、数カ月後(第2期)、数年後(晩期)によって症状の出方は異なります。また、長い経過の中で、症状の出る時期と出ない時期を繰り返すのも特徴の一つです。

第1期には、性器や肛門、唇や口の中、手指といった感染部位に小さくて硬いしこりができたり、足の付け根のリンパ節に腫れが見られたりします。ただ、この段階では痛みやかゆみを感じないことが多く、しばらくすると自然に良くなることがほとんどです。

治療せずにそのまま放置すると、病原菌が血液に入って全身に運ばれ、第2期へ。ここでは、手のひらや足の裏、体全体に「バラ疹」と呼ばれる赤い発疹が現れます。発疹には通常、痛みやかゆみはありませんが、発熱や疲労感、脱毛などの他の症状を伴うこともあります。この第2期に起こる発疹を中心とした症状も、多くの場合、数週間から数カ月で自然になくなっていきます。

梅毒は、第1期や第2期の段階で医療機関を受診し、医師の指示に従って抗菌薬を服用すれば完治する病気です。ただし、ずっと治療せずに放置しておくと、3年後くらいから症状が出ることがあります。現在ではほとんど見られませんが、臓器の腫瘍(しゅよう)や血管炎、手足の麻痺、脳の障害などの重とくな症状が出て、最悪の場合は死に至ることも。同じくまれですが、女性が感染に気づかずに妊娠すると、胎盤を通して赤ちゃんに感染し、死産や早産、奇形などを引き起こすこと(先天性梅毒)もあります。

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目次
(1) 梅毒の感染ルートと症状を知ろう
(2) コンドームだけでは予防できない?
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