【レポート】

歯科による歯石除去の方法と自分でできるホームケア術を学ぶ

2 歯科医も自分の力だけではプラークを100%落としきれない

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歯並びをよくする矯正も有効

ただ、これらの方法を毎日欠かさずに行っても、ホームケアだけでプラークを落としきることは難しいものだと今村医師は話す。

「プラークを100%落としきることは、歯科医自身でも難しいものです。歯ブラシで約60%、デンタルフロスでプラス約20%、合計およそ80%まで自分で除去できます。残り20%は3カ月に1度、歯医者で落とすようにすれば効果的なプラーク除去ができます」。

特に、歯茎などにトラブルがあり歯周ポケットが4㎜以上と深くなってしまっている場合は、歯ブラシが歯周ポケットの奥まで届かずにプラークを除去できない。歯の下の前歯の裏や、上の歯の奥歯の頬側なども、プラークが付きやすい部位だという。歯並びが悪いとプラークも残りやすいので、きれいな歯並びに矯正することも有効な手段だ。

除去したプラークは3カ月で元通りに

歯石になってしまったものは、もう歯ブラシだけでは除去できないので、歯医者でケアをしてもらうしかない。定期的に歯科衛生士による除去をしてもらわなければ、歯石に棲(す)みついた細菌によって歯周炎になり、いつの間にか症状がどんどん進行してしまうことになる。

「歯石の除去は、歯科衛生士が手動もしくは超音波の振動をプラークや歯石に加えて、細菌や歯石を破壊しながら取り除いていきます。特に、歯周ポケット内のプラークは、何カ月もの間、細菌が繁殖している状態。そこに手動でスケーラーで除去するか、超音波の振動を与えることで細菌の細胞膜が破壊され、いったんは死滅します。ですが、3カ月ほどで細菌は元の数に増えてしまうので、定期的な除去が必要になります」。

歯石も歯茎の上の軟らかいものは1回で取れるが、歯茎の中で硬くなってしまった歯石は除去に3~6回ほどかかってしまうという。自分の口の中をきちんと把握するためにも、歯医者には定期的にチェックしに行った方がよい。

細菌の巣窟となってしまう歯石がたまりすぎる前にしっかりケアをして、健康な歯と歯茎を維持することが何よりも大切。軽度であればあるほど歯石予防のための手入れは簡単なので、今日からしっかりと歯石を意識した行動を心がけてほしい。

※写真と本文は関係ありません

記事監修: 今村美穂(いまむら みほ)

M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長、MIHO歯科予防研究所 代表。日本歯科大学卒業、日本大学矯正科研修、DMACC大学(米アイオワ州)にて予防歯科プログラム作成のため渡米、研究を行う。1996年にDMACC大学卒業。日本矯正歯科学会認定医、日本成人矯正歯科学会認定医・専門医。研究内容は歯科予防・口腔機能と形態及び顎関節を含む口腔顔面の機能障害。MOSセミナー(歯科矯正セミナー、MFT口腔筋機能療法セミナー)主宰。
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目次
(1) 歯ブラシだけでは口腔内の約6割の細菌しか除去できない
(2) 歯科医も自分の力だけではプラークを100%落としきれない
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