説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneで外出先からテレビの生放送を視聴できる?』という質問に答えます。

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はい、できます。テレビチューナーを搭載した周辺機器を持ち歩くか、自宅に設置したリモート視聴対応のビデオレコーダにアクセスするか、大きく2つの方法があります。どちらにも一長一短あるため、予算や活用スタイルを考慮のうえで決めるといいでしょう。

テレビチューナーを搭載した周辺機器(モバイルチューナー)は、マッチ箱程度の筐体にアンテナが付くタイプの製品が多く流通しています。Wi-Fiアクセスポイント機能を内蔵しており、iPhoneにはWi-FiまたはLightning端子経由で映像データが送信されます。携帯電話回線を使用しないため、パケット代を気にせず済む点がメリットです。ただし、小さいとはいえ周辺機器を持ち運ばねばならず、iPhoneとは別にバッテリー残量を管理する必要もあります。地上波の電波が届きにくい場所では、映像が安定しないかもしれません。

自宅のビデオレコーダにアクセスするリモート視聴では、携帯電話回線を経由し映像データをiPhoneに転送します。数万円の初期費用と自宅での設置作業が必要となりますが、iPhone単体で視聴でき、データ通信が可能な場所であれば安定して視聴できることがメリットです。映像はただちにトランスコードされ、オリジナルの数分の1以下のデータ量(利用するビデオレコーダの設定により上下します)となるものの、10分あたり数十メガバイト以上のデータ通信が発生するため、3G/4G回線使用時に長時間見続けるとキャリアのパケット制限を受ける可能性があります。

どちらを選ぶかですが、スポーツ中継や映画をじっくり楽しみたい場合には、モバイルチューナーを選ぶといいでしょう。ニュースや天気予報をチェックしたい、気になる番組のさわりだけ見たい、という短時間の利用ならば、iPhone単体で活用できるリモート視聴のほうが手間はありません。いずれにせよ初期費用がかかりますから、予算と相談のうえ決めてはいかがでしょうか。

テレビチューナー内蔵の周辺機器を用意すれば、専用アプリでリアルタイムにテレビ放送を視聴できます(画像はイメージです)

自宅のビデオレコーダに接続し、生番組をリモート視聴することも可能です(画像はイメージです)