インカメラにも光学手ブレ補正

HTC 10ではカメラにも、これまで以上に力を入れている。メインカメラには1,200万画素の、サブ(イン)カメラには500万画素のCMOSカメラを搭載。メインカメラはHTCウルトラピクセルセンサーとF値1.8の明るいレンズにより、薄暗い場所での撮影にも対応する。玉野社長は「画素数を無理に追うのではなく、画素のピッチを大きくすることで多くの光を取り込み、ノイズの少ない写真を撮影できるようにした」と説明した。また、インカメラにも光学手ブレ補正を搭載。これは世界初だという(HTC調べ)。

メインカメラはHTCウルトラピクセルセンサーとF値1.8の明るいレンズにより、薄暗い場所での撮影にも対応(左)

では、HTC 10以前のスマホのインカメラに光学手ブレ補正が入れられなかった理由はどこにあるのだろうか。玉野社長は「一般的に、手ブレ補正はレンズ、あるいは素子を動かすことで実現させる。HTC 10ではレンズを動かす方式を採用した。これまでスペースの問題があったが、その課題が克服できた。技術が標準化され、搭載コストが下がってきたのも搭載できた理由のひとつ」と説明している。インカメラでは、無理な態勢で撮影する機会が多い。そう考えると、手ブレ補正はインカメラにこそ入れるべき機能と言える。会場で実際に試してみたが、HTC 10なら手が震えても綺麗な写真が撮れるようだった。画角も86度と広いので、仲間との集合写真や観光地での自分撮りが捗りそうに思えた。

日本オーディオ協会のお墨付き

次は音楽の再生機能について。本機は日本オーディオ協会からハイレゾ再生機器の認定を受けている。オーディオ専用機器のようにツイーターとウーファーを別々に搭載、それぞれが専用アンプで制御されることで、迫力あるサウンドを実現した。ディスプレイ上部のスピーカーが主に高音域を、端末下端のスピーカーが低音域を担当。「ドルビー効果によりマージして、回り込むような臨場感のある音場が楽しめる」(玉野社長)とのことだ。

HTC BoomSound Hi-Fiスピーカー搭載。ツイーターとウーファーを別々に制御することで、迫力のあるサウンドを楽しめる

また、製品にはハイレゾに対応したイヤホンが同梱される。カメリア レッドとカーボン グレイには黒、トパーズ ゴールドには白のイヤホンが付く仕様。購入した日から高音質な音楽が楽しめるのが嬉しい。もちろんハイレゾ音源ではない、例えばmp3のような音楽ファイルでも、格段に綺麗に再生されるとのこと。これも会場で試聴してみたが、スマホで再生しているとは到底思えないほど、立体感と迫力のある音楽が楽しめた。ハイレゾ音源は容量が大きいのが難点だが、本機は最大200GBのSDXCメモリカードにも対応している。HTC 10を手に入れたら、是非、ハイレゾ音源を持ち歩きたい。このほか、音の聞こえ方を調整してパーソナル オーディオ プロファイルを作成できるユニークな機能も搭載している。

24bitのHi-Fi DACをプロセッサに取り込んだ(左)。音の聞こえ方を調整してパーソナル オーディオ プロファイルを作成できる(中)。ハイレゾに対応したイヤホンが同梱される(右)