ダッソー・システムズ(ダッソー)は6月1日、年次イベント「3DEXPERIENCE FORUM Japan 2016」の開催に合わせて記者説明会を開催した。同会では仏Dassault Systemsの社長兼最高経営責任者であるベルナール・シャーレス氏が同社の近況を説明。その後、同エグゼクティブ・バイス・プレジデント 最高戦略責任者のモニカ・メンギニ氏が、現在訪れている"エクスペリエンスの時代"ついて語った。

Dassault Systems 社長兼最高経営責任者 ベルナール・シャーレス氏

Dassault Systems エグゼクティブ・バイス・プレジデント 最高戦略責任者のモニカ・メンギニ氏

ENOVIAが成長を牽引 - 「PDM、PLMの領域を超えている」

シャーレス氏はまず、2015年度の業績について言及。グループ全体では前年から売上が23%増加し、新規ライセンスが好調で成長を牽引した。ソフトウェア収入のうち30%は同社が新規産業に分類している建築・建設、消費財・小売、パッケージ製品、エネルギーなどの産業が占めた。地域別では、アジアでは中国がスローダウンしたが日本市場が成長したことにより12%と2ケタ成長を記録。北南米、欧州もそれぞれ14%、11%成長を達成した。

ダッソーの2015年度決算(左)とソフトウェア収入の内訳。(資料提供:ダッソー・システムズ)

同社の順調な成長をもたらしているのがPLMソリューション「ENOVIA」で、同氏によれば受注率は75%をマークし、そのうち40%が他社製品からの乗り換えとのこと。シャーレス氏は「ENOVIAはPDM、PLMの領域を超えて今やビジネスアプリケーションとなっている。企業は製品とビジネスモデル両方のイノベーションが求められているが、技術的なイノベーションとビジネスのイノベーションをつなぐのがENOVIAだ」と同ソリューションの高い競争力を説明した。

ENOVIAはプロダクトプランニングから品質・コンプライアンスまでカバー。順調に導入実績を増やしている。