国産牛のステーキを時間無制限で食べ放題。想像するだけでも幸せになってきそうだ。さらに、目の前でシェフが好みの焼き加減で調理してくれたり、大人空間で雰囲気たっぷりだったりすると……ずいぶん幸せな気持ちになってきそうではないか。そんな体験が毎月29日、29人限定で楽しめることをご存知だろうか。

国産牛ステーキを時間無制限で好きなだけ!

過去最大はフィレステーキ600g!

このサービスを実施しているのは、千葉・舞浜にあるシェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル内の鉄板焼レストラン「舞浜Teppanyaki+(テッパンヤキプラス)」。同レストランでは2016年2月より毎月29日を「肉の日」と定め、1万円以上のコースを注文した29人限定で、各コースのメインとなる千葉県産ブランド牛ステーキが時間無制限で食べ放題となるサービスを開始した。初回となった2月実施時は、告知が十分できなかったこともあり定員に達しなかったようだが、それ以降は実施日の2カ月前から予約を受け付け、毎月事前予約で定員に達しているという。

「舞浜Teppanyaki+」はオープンキッチンになっており、熟練のシェフが腕を振るう姿を眺めながらゆったり食事が楽しめる

対象のディナーコースは毎月内容が変わり、食材には地元・千葉県産の野菜や肉、旬の魚介等を使用。前菜・魚・肉・ご飯・吸い物・デザート・コーヒーまたは紅茶となり、メニューや肉のグレードで異なる、「舞浜コース」(1万300円)、「旬菜コース」(1万3,400円)、「旬の味覚と千葉県産しあわせ満天牛コース」(1万7,500円)、「極コース」(2万1,600円)の4種のコースをそろえている。

コースとは別に、ワインを注文するのもあり

肉だけをピックアップすると、舞浜コースは「千葉産しあわせ絆牛サーロインステーキ 150g」、旬菜コースは舞浜コースと同じ絆牛サーロインステーキまたは同種の「フィレステーキ 120g」を提供。満天牛コースと極コースは、「千葉産和牛しあわせ満天牛サーロインステーキ 170g」または同種の「フィレステーキ 100g」から選べるようになっている。これらの肉を1人前単位から注文できるわけだが、肉の日のサービスを利用した人の中には、フィレステーキを600g完食した人もいるそうだ。

舞浜コースと旬菜コースで楽しめる「千葉産しあわせ絆牛サーロインステーキ 150g」(写真は2人前で300g)

料理を味わいながら、次の料理が焼き上げられる様子を楽しめるのもいい

肉食べ放題というと肉だけに気持ちが向かってしまいがちだが、もちろん、その他のメニューもこだわりの食材で提供している。5月の舞浜コースは、前菜「旬の味覚前菜 シェフスタイル」に始まり、「真鯛のグリルと生海苔のリゾット 山葵のアクセントをつけたバターソース」を用意。甘夏で酸味を加えた北海道産のホタテと糖度の高い千葉産のフルーツトマトの前菜は目にも鮮やか。その隣には、オカヒジキと桜エビのおひたし、高知産のシマアジを用いた炙りが並ぶ。前菜を楽しんでいると、シェフが目の前で焼き上げる真鯛の香りがふわっと漂ってきた。

「旬の味覚前菜 シェフスタイル」

「真鯛のグリルと生海苔のリゾット 山葵のアクセントをつけたバターソース」

3種のソースに輝くコシヒカリで肉に追い風

特にステーキの調理風景は見逃せない。美しいサシはもちろんのこと、フランベで立ち上る炎に、いや応なく期待値が上がってくる。焼き加減は自由に選べるので、好みの焼き加減をシェフに伝えよう。サッと焼き上げられたステーキはサイコロサイズにカットされ、旬の野菜とともに目の前に運ばれる。

フランベで一気にテンションも上がる

今回はミディアムレアで。シェフが手際よく肉をカットしていく

ステーキをひとつ、箸で持ち上げてみると、柔らかい肉質の中に肉汁がぎゅっと閉じ込められているのが分かる。ステーキはかむ度に肉汁があふれ出し、「このままずっとかんでいたい」と思わせてくれるほどの濃い肉汁と食感が楽しめる。「とにかくお肉をたくさん食べたい! 」という人は、千葉産しあわせ絆牛を選ぶといいかもしれない。程よい脂加減で量もしっかり楽しめそうだ。

脂できらめくその姿はいつまでも眺めていたくなる

このステーキには3種のソースが用意されている。肉そのものの味にちょっと加えたい時には、パタゴニア産の「生命の塩」を。通年で提供している舞浜特製「和風オニオンソース」は、よりさっぱりさせながら風味を楽しみたい時に。もうひとつはこの時、舞浜特製「大蒜味噌ソース」が用意されていたが、このソースは日替わりで「塩ダレ」や「赤ワインで煮込んだ牛すじの醤油」などに変わるという。いろいろな味の変化が楽しめるのもまたいい。

肉質の柔らかさが伝わるだろうか

3種のソースで味に変化を

そして、ご飯には千葉県多古産コシヒカリ、吸い物には東金産味噌の赤だし、添え物として季節の香の物がそろう。ご飯は+500円で「千葉産水郷赤鶏とヒジキの釜飯」や「舞浜ハーブ卵のガーリックライス」にアップグレードも可能だが、肉を味わい尽くすのであれば、やはりここは白ご飯をオススメしたい。

コシヒカリの上に鎮座するステーキ。そこに吸い物と香の物があれば、もうそれだけでも十分だ

最後はデザートの「パンナコッタと甘夏のシャーベット」でさっぱりと。デザートとともにコーヒー・紅茶を飲みながら、「おいしかったなぁ」と〆るでもいいのだが、「あ、でももう少し食べたいかも……」ということであれば、またステーキを注文することも可能だ。2016年5月現在、デザートを終えてからのステーキの追加の声はまだないようだが、その声にも応えられるよう、鉄板はいつでも温められている。

「パンナコッタと甘夏のシャーベット」で〆るも良し、またステーキを頼むも良し

雰囲気も楽しみながらいただく鉄板焼きのコースは、通常コースでも満足度は高いものの、同じ値段でサシの美しい国産牛を時間無制限で楽しめるという幸せは格別なものだろう。ゴールデンウィークと休日だった4,5月実施の回は早々に定員の29人に達したようだが、次回の肉の日は6月29日で平日となる。予定を調整して、ぜひこの機会に国産牛を好きなだけ堪能できる幸せをかみしめていただきたい。

※記事中の情報は2016年5月取材時のもの。価格は税・サービス料込