説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『アプリのダウンロードが「アイテムを表示できません」と断られます!?』という質問に答えます。

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App Storeで「アイテムを表示できません」というダイアログが現れたときは、目的のアプリが利用中のストアに存在しないことを意味します。アプリ紹介ページのリンクを辿ってみたがこのダイアログが表示されたという場合は、かつては存在したが現在は削除されてしまった可能性が考えられます。操作時点でApp Storeに存在しないかぎりアプリは入手できませんから、諦めざるをえません。

もうひとつの可能性としては、他の国・地域のApp Storeでは公開されているが日本では非公開のアプリということも考えられます。App Storeで公開されるアプリのURLは1つで世界共通ですが、App StoreアプリやiTunesでページを開くと、ふだん利用している国・地域のApp Storeに自動遷移(リダイレクト)される仕様です。

たとえば、アメリカでは公開されているが日本では非公開というアプリの紹介ページにWEBブラウザでアクセスすると、「リクエストされたアイテムは現在日本のStoreでは取り扱っていませんが、アメリカ合衆国のStoreで利用可能です」という文面のもと、他の国・地域のApp Storeへの変更を促すダイアログが現れます。日本在住のiPhoneユーザは、ほとんどが日本のApp Storeを利用しているはずですから、このような処理となるわけです。

アプリ開発者は、アプリを公開するときどの国・地域のApp Storeにするかを指定できます。事情はわかりませんが、権利関係のために公開できない、翻訳できていないなど公開するにはローカライズが不十分、といった理由が考えられます。Apple IDのアカウント設定をアプリが公開されている目的の国・地域に変更すれば入手は可能ですが、住所やクレジットカードの用意など手間がかかることもあり、アプリ開発者が日本のApp Storeへの対応を待つことが無難な方法といえるでしょう。

他国のApp Storeにはあるが日本のApp Storeにはない、というアプリは多く存在します