液晶ディスプレイの解像度は、タブレットには珍しく1,920×1,280ドットとなっている。同クラスの他のタブレットが採用するフルHD(1,920×1,080ドット)やWUXGA(1,920×1,200ドット)よりも短辺のピクセル数が多く、アスペクト比は3:2。アスペクト比16:9や16:10のタブレットに比べて写真や電子コミックスなどとの相性が良く、本体を横向きにして写真を全画面表示させたり、電子コミックスを見開きで読むときなどに左右の余白が少なくなる。ちょっとした差ではあるが、電子コミックスの場合は小さめの文字も潰れず読めるなど、見やすさが少なからず向上した。

013液晶の解像度は1,920×1,280ドットで、アスペクト比は3:2

付属するデジタイザーペンは、アクティブ静電結合方式で、使用には単6形乾電池が必要。頻繁に交換するものではないが、身近なコンビニなどでは手に入らないことが多いので、もう少し入手しやすい電池か、内蔵バッテリを採用して欲しかった。

このペンは、2,048段階の筆圧検知機能が搭載されており、アプリによっては力の入れ具合で線の太さや濃淡を描きわけることができる。また、ペン先が細く、こまかい文字が書きやすいのもポイント。実際にさまざまなアプリで使ってみたが、比較的シンプルなブラシの場合は、手を早く動かしても遅れずしっかり追随してくれた。サイズの大きな水彩ブラシなどはワンテンポ遅れることもあったが、ラフスケッチや手書きメモ、ちょっとした図版くらいならストレスなく作成でき、十分実用的だと感じた。

個人的には、他のタブレットでは気になったペン先がガラスに当たるカチカチいう音や感触が、本機ではあまり気にならなかったのが好印象だった。線を引くときも、ペン先がガラスの表面をツルツル滑る感じではなく、紙に書くようにすーっとスムーズに引けた。今回試した限りでは筆圧が強めでもガラス面に傷がつくようなことはなく、堅牢性も高そうだ。タブレットに保護フィルムや保護ガラスをはる人は少なくないと思うが、本機でペンを多用する人は書き心地を考えると保護フィルムなしの方が快適だろう。

デジタイザーペンはキャップ付き。外したキャップは普通のボールペンのように、反対側につけておける

デジタイザーペンを使用するには単6形乾電池が必要

今回、プリインストールされている純正のメモアプリ「TruNote」も使ってみたが、殴り書きに近い速さで雑に書いても、線が途中で切れたりせずきちんと追随してくれた。書いた後の編集機能も豊富で、書き込んだ文字を移動したり、後から画像を入れ込んだりもできるので、会議の議事録やアイデアの覚え書きなどに役立つだろう。

2,048段階の筆圧検知機能が搭載されており、力の入れ具合で線の太さや濃淡を描きわけられる。ペンで書いたときの視差(ペン先と実際に液晶に描画される線のズレ)がほとんどないため、小さな文字も書きこみやすかった

ペン先がガラスに当たるカチカチいう音や感触があまり気にならない

素早く線を引いたり文字を書いたりしても、ちゃんと追随してくれる

ほかにも表示されている画面の一部を切り出してメモなどを書き込める「TruNote Clip」や、話し手の音声を識別してグラフィカルに表示してくれるボイスレコーダー「TruRecorder」などのアプリがあり、それらの保存データを「TruNote」で一元管理できる。これらのデータを他の端末と簡単に共有できる機能もあり、会議やプレゼンでは特に便利に使えそうだ。画像は「TruNote Clip」(左)と「TruRecorder」(右)

「TruNote」をはじめとする「Tru」アプリのデータは一元管理できて便利