ロボホン自らが「こう見えて電話なんだ」と言い張るように、ロボホンは、スマートフォンとしての機能を搭載している。

電話は、2つの方法で使うことができる。

ひとつは、ロボホンを受話器のようにして持つ使い方だ。ロボホンの顔部分がスピーカー、足の部分がマイクとなる。外から見ると、なかなかシュールなシーンで、昨年10月にCEATECでロボホンが初めて公開されたときの映像では、会場から思わず失笑が漏れたことを思い出す。確かに外で使うにはちょっと恥ずかしい気もする。

CEATEC 2015にて撮影した、ロボホンで電話をかけるときの図

背中の液晶ディスプレイから電話番号を押すと、「動くよ」といって、話しやすい形に変形し、電話をかけてくれる。VoLTE対応となっており、見た目とは違って、音声は聞き取りやすい。通話が終わると、「電話を切ったよ、立つね」といって、立ち姿勢に戻る。

もうひとつの方法が、スピーカーフォンとしての利用だ。ロボホンに「電話をかけて」と呼びかけると、「OK、誰に電話をかける?」と問いかけてくれる。電話番号をいえば、その番号を繰り返ししゃべってくれるから、正しく認識しているかどうかがわかる。「OK」といえば、電話してくれる。また、事前に登録した電話帳から番号を選んで電話することも可能だ。電話帳は最大200件まで登録できる。

電話をかけるとき、まるでロボホンが電話をかけているように、右手を右耳に当てた格好をしている。こうしたちょっとした仕草がかわいい。

電話がかかってきたときには、電話帳に事前に登録している人であれば、「○○さんから電話だよ」と相手を教えてくれる。「電話に出て」といえば、スピーカーフォンで応対できる。また、電話帳に登録されていない場合は、「電話だよ」とだけしゃべり、それに出ないままにしておくと、あとで「さっき知らない人から電話があったよ」と教えてくれる。しっかりと留守番をしてくれるような感じだ。

ただ、ロボホンの声に慣れているところに、知人の声がロボホンから聞こえると、ちょっと違和感があるのも正直なところだ。

電話帳にアドレスを登録する際のソフトキーボードはちょっと使いにくい

音声認識でメッセージ送信も

一方、メッセージの使い方も簡単だ。

「メッセージを送って」というと、「OK。誰に送るの?」とロボホンが返事。メッセージ内容は、音声で入力することができる。かなり高い認識率を持っているが、こちらの発音が悪いのか、完璧ではないのは確か。「メールを送ります」といったら、「エールを送ります」となってしまったのは残念だった。

メールを修正する際には、液晶ディスプレイで入力しなおすか、また音声で入力しなおすということになる。この作業が少し面倒である。最後に、「入力終わり」というと、ロボホンが内容を読み上げてくれて、内容確認が完了する。ちなみに、メールには「ロボホンからお便り」というタイトルがついている。

内蔵カメラで撮影した写真も簡単に送信できる。

写真の送信は、写真が格納されている「アルバム」から操作する。つまり、「メッセージ」からは写真が添付できない。また、「アルバム」からはメッセージ1通につき、写真が1枚しか送れない。こうした点は今後改善してほしい部分だ。

また、送信先を設定する際にソフトキーボードが表示されるのだが、これが2型液晶ディスプレイのサイズだと、指で操作するには小さすぎるという難点もあった。普通にタッチをしていているつもりでも、ミスタッチが発生しやすい。また、老眼の人にとってはかなり厳しい操作を強いられることになりそうだ。