【レポート】

Androidに対応した新型Pepperで何が変わるのか

1 開発者は劇的に増えるはず

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ソフトバンクロボティクスは5月19日、同社の人型ロボット「Pepper」(ペッパー)のAndroid対応を発表した。今後、PepperはAndroidに対応させた新型モデルに切り替え、開発者向けには7月より先行販売を開始。一般向けは2016年度内の発売を予定している。本記事では、同日開催された記者発表会の模様についてレポートする。

冨澤文秀社長、ドロイド君、Pepperによるスリーショット

Android対応Pepperの試作機。タブレットのアイコンがAndroidだ

Google I/Oでも同時発表 - 海外への拡大を狙う

新型Pepperの開発者向けモデルの本体価格は、今までと同じ19万8000円(税別)。このほか、基本プラン1万1800円(同)、保険パック9800円(同)の月額料金が必要で、3年間での支払総額は97万5600円(同)となる。現在販売中の一般向けモデルに比べると、基本プランがやや安い料金体系になっている。

同社は昨年10月より、法人向けの「Pepper for Biz」を開始。月額のレンタル料金は5万5000円(同)と利用しやすく、これまでの導入企業は1000社を超えたという。だが、今のところPepperの利用は国内が中心となっており、海外への拡大が今後の課題。PepperのAndroid対応にはそうした狙いがあり、米国で開催中の開発者向けイベント「Google I/O」でも同時に発表したという。

導入企業は1000社を突破。様々な業種の企業の名前が出ている

Android対応の新型Pepperでは、胸部のタブレットにAndroidが搭載される。Pepper本体では従来同様「NAOqi OS」が動作しているが、タブレット側にPepper用のAndroidアプリをインストールして、本体側のNAOqiと連携させる形になる。今までと同じように、「Choregraphe」(コレグラフ)を使って本体側で動作するアプリを作ることも可能だ。

同社の冨澤文秀社長は、「Android対応により有利なことが2つある」とアピールする。

1つは、開発者の数が劇的に増えることだ。今まではChoregrapheという専用プラットフォームを使う必要があったが、今回、Androidの世界では標準的な開発環境である「Android Studio」に対応。ロボットのアプリを、スマートフォンやタブレットと同じような感覚で開発できるようになる。

PepperのSDKはAndroid Studioのプラグインとして提供されるため、Android Studioを使用している開発者は、そのままの環境でPepperのアプリ開発に移行できる。PC上で動作するバーチャルロボットも用意されているので、ロボット実機がなくても動作の確認を行える(音声関連など一部機能は非対応)。同日よりベータ版が公開されており、無償でダウンロードが可能だ。

Pepper SDK for Android Studioには、様々なツールが含まれている

Android Studioの画面。バーチャルロボットやタブレット画面も用意

もう1つの有利なことは、100万以上と言われる既存のAndroidアプリが利用できるようになることだ。前述のように、新型PepperのタブレットはAndroidデバイスになるので、Pepper用のアプリだけでなく、従来のスマートフォン/タブレット向けのアプリも「Google Play」経由でインストールできるという。

冨澤社長は、「Pepperの戦略はこの先もいろいろ考えているが、研究所ベースで進めるのでは無く、ソフトバンクらしく、市場と対話しながら価値を追求していきたい。2020年には東京オリンピックが開催される。そのころには世界をあっと驚かせたい。日本のすごさを見せたい」と意気込みを述べた。

なお従来モデルの利用者に対しては、同社からアップグレードサービスが提供される見込み。詳細についてはまだ検討中とのことだが、新型ではタブレットが変わることから、「ソフトと一部ハードの換装を計画している」(冨澤社長)ということだ。

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インデックス

目次
(1) 開発者は劇的に増えるはず
(2) アプリの品質管理がポイントに


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