筆者にとってのキーファクターは、キーボードでした。そこをクリアしてくれたiPad ProとSmart Keyboardは、iPadを再評価する俎上に載せる大金星をあげてくれました。

iPadに仕事環境を移行してからは、Bluetooth版が登場したHHKBを使うようになりました。しかしSmart Keyboardは、スタンドと外付けキーボードを持ち歩いたり、そのバッテリーを気遣ったり、Bluetooth接続を気にしたり、といった面倒なことなしに、すぐにタイピングができます。

iPad ProとSmart Keyboardの組み合わせなら膝の上にキーボードを乗せてタイピングできる

もう一つ重要だったのは、膝の上にキーボードを乗せてタイピングできるか、という点です。筆者はイベントやカンファレンスの取材の際、ノートパソコンでメモを取ります。米国での取材は、テーブルが用意されていることはほとんどなく、膝の上にパソコンを置いてタイピングしなければなりません。

そうした状況の場合、前述のBluetooth接続のキーボードとスタンドでiPadにメモをとる、という使い方は全く役立たないのです。もちろん複数のオプションが選べる点は、のちにご紹介するメリットになりますが、膝の上で、人の話すスピードに追いつきながらタイピングができるか?という問題は、筆者の中での一つの基準でした。

今現在は9.7インチiPad ProとSmart Keyboardでのタイピングですが、12.9インチiPad Proは、「これなら仕事になるな」という感触をつかませてくれた重要な意味を持っていたのです。