シャープは17日、水を加えずに100%青汁が簡単に作れるスロージューサー「ヘルシオグリーンプレッソ EJ-GP1」を発表した。6月8日から発売し、価格はオープン、推定市場価格は45,000円前後(税別)。同時に、従来型「ジュースプレッソ」の新モデルも発売する。こちらの推定市場価格は40,000円前後(税別)だ。ここでは発表会の様子をお伝えする。

写真左の2台がグリーンプレッソ「EJ-GP1」。グリーンとレッドの2機種を発売する。右の2台が同時発売する従来タイプのジュースプレッソ「EJ-CP1」。どちらも低騒音モーターを新搭載し、運転音を約57dBまで低減している

シャープによると、国内の青汁市場は8年連続で拡大しており、2015年は1,000億円を突破した。現在、スーパーなどの店頭には多種多様な青汁飲料が並んでいるが、家庭で手作りしている人は少ないという。

「スロージューサーの国内市場は2016年に20万台を超える。海外は100万台を超えている国もあるので、新たな提案で国内市場もさらに拡大が可能だ」と田村氏

「添加物が入っていない安全な素材で作りたい、また、しぼりたてのジュースを飲みたいと考えている人は多数いると思われるが、従来のジューサー・ミキサーではうまく作れなかった」(シャープ コンシューマーエレクトロニクスカンパニー健康・環境システム事業本部 商品企画部長 田村友樹氏)。

一般的な高速ジューサーは、水分が少ない葉物野菜を絞るのは苦手だ。一方のミキサーは、水分を加えればスムージーが作れるものの、繊維が残っているためドロッとして飲みにくい。

シャープが以前から販売しているスロージューサーでも青汁を作れるが、繊維が詰まらないようにするため食材を細かく刻んで一つ一つ手で投入する手間がかかり、手入れも面倒だった。「シャープはそこに目をつけ、誰でも簡単に青汁が作れるスロージューサーを開発した」(田村氏)。

葉物野菜を刻まず投入、本体のお手入れも簡単になった

新モデルのグリーンプレッソは、絞りかすの出口を従来の2.2倍に拡大。絞りかすを出しやすくなり、葉物野菜を細かく刻まずにそのまま投入することが可能になった。さらに、絞りかす出口に「切り替えダイヤル」を新たに搭載し、葉物野菜の時にはパッキンの圧力を低く、果物の時には圧力を高くすることによって、それぞれ繊維がほとんど混入しないサラッとしたジュースを楽しめるようにした。

従来モデルより2.2倍広くなった絞りかす出口(写真左)。グリーンプレッソに新搭載した「切り替えダイヤル」は、手で回すだけで葉物野菜用と果物用を切り替えられ、それぞれ繊維の混入が少ない飲みやすいジュースを作れる(写真右)

従来モデルでは(写真の左側)、繊維の詰まりを防ぐため食材を細かく刻んで投入する必要があった。新モデルのグリーンプレッソは、繊維質の多いセロリも丸ごと1本そのまま投入できる(写真の中央)

上から水を注ぐ予備洗浄機能によって、分解掃除をせずにフィルターなどに付着した絞りかすを洗い流せる

清掃性も向上している。新しい「予備洗浄」機能により、食品投入口から水を注ぐだけで、タンクを本体から外さずに内部の絞りかすを水で流せるようなった。本体を分解して洗浄することなく、食材の異なるジュースを続けて作れる。

タンクを洗浄する際にも、予備洗浄をしておけばシンクに絞りかすが散らばって排水口を詰まらす心配もない。

そのほか、付属するジュースカップ(2種類)の形状を変更し、重ねて収納した場合にくっついて外れにくいという不満を解消した。冷蔵庫保管用にジュースカップのフタも付属するなど、細かな改良を施している。加えて、冷凍野菜・冷凍果物でフローズンデザートなどが作れるフローズン用アタッチメント、葉物野菜を使ったジュースや絞りかすを利用した料理のレシピブックを付属する。

付属のレシピブック。野菜ジュースだけでなく、絞りかすを使った料理も掲載

シャープはグリーンプレッソにより、自分好みのブレンドでおいしい手作り青汁を提唱

発表会で振る舞われたジュースと料理。写真左奥がグリーンプレッソで作った小松菜×セロリ×パプリカのジュースだ。栄養価は高いものの、セロリが入っていることで味にクセがある。中央の小松菜×リンゴは、リンゴの甘味で口当たりが良く飲みやすい。右奥はミキサーで作った小松菜×リンゴのスムージー。味は良いがドロッとして飲みにくかった。手前の鶏ハムには、小松菜×リンゴジュースの絞りかすで作ったドレッシングがかかっている。オリーブオイルなどで味付けされたドレッシングはおいしかった