説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneで再生/録音できる音って、モノラルですか?』という質問に答えます。

***

iPhone本体のみで出せる音という意味でしたら、「モノラルのみ」が答えになります。Lightning端子の右横には小型スピーカーが内蔵されていますが、1基のみで左右チャンネルに分かれてはいないため、ステレオ再生は物理的に困難です。

録音できる音についても、モノラルのみとなります。現行モデルのiPhoneには、Lightning端子の左横と前面のFaceTimeカメラ横、裏面のiSightカメラ横の計3基のマイクが内蔵されていますが、それぞれのマイクを左右チャンネルに割り当てて録音する機能は『ボイスメモ』アプリにはありません。イヤホンのリモコン部に内蔵されている小型マイクも、モノラル録音のみの対応です。

ただし、外部機器を利用すれば話は変わります。本体下部のステレオミニジャックからは左右2チャンネル(ステレオ)の音声信号が出力されるため、イヤホンやアクティブスピーカー(アンプ内蔵のスピーカー)を接続すればステレオ再生を楽しめます。BlutoothまたはAirPlayに対応したオーディオ機器がある場合は、ワイヤレスでステレオのオーディオ信号を出力できます。

iPhoneで利用できる外付けマイクは、イヤホンのリモコンに内蔵されたものを除くと、Lightning端子に挿しこむタイプとステレオミニジャックに挿しこむタイプの2種類が存在します。そのうち後者はモノラル音声のみの入力となるため、ステレオ録音が目的ならばLightning接続型のマイクを選ぶことになります。なお、ステレオ録音にはメーカーが配布する専用アプリが必要となります。いろいろなメーカーからLightning接続可能な小型ステレオマイクが発売されていますから、必要に応じて導入するといいでしょう。

iPhone下部にはスピーカーとマイクが内蔵されていますが、どちらもモノラルのみの対応です