u-blox(ユーブロックス)は、2016年5月11日から13日に掛けて東京ビッグサイトで開催されている「Japan IT Week 2016」内の「第5回 IoT/M2M展 春」に出展している。

IoTの通信手段として、低コストな「LPWA(Low Power Wide Area)」が注目されつつある。LPWAはわずかな消費電力で広域をカバーでき、単3電池2本で10年以上という高い省エネ性能を持つことが特長。LPWA方式は現在、「SIGFOX」と「LoRa」の2陣営が現在すでにサービスを提供しているが、ここに切り込んでいこうとしているのが、ユーブロックスが参画する「NB-IoT」だ。

NB-IoTは、スウェーデンのエリクソン、中国のファーウェイなどが主導している。他の2つの通信方式とは異なり、免許が必要な周波数帯域を利用することが特長で、たとえば、水道や電気の使用量を自動測定するスマートメーターでの利用を狙っている。スマートメーターでは、月に1回、100バイト程度の検針データを水道や電力会社に送信するだけで済むため、LPWAの出番となる。単3電池2本で10年以上利用することができるというのも、メンテナンス頻度を考えるとスマートメーターにはうってつけだろう。

ユーブロックスは、NB-IoT用の通信モジュール「SARA-N」を開発中。日本の国内キャリアの周波数帯にも対応させていく考えだ。2016年第4四半期にサンプル提供、2017年第1四半期に量産開始を目指している。

ユーブロックスが開発中のNB-IoT用通信モジュール

ブースではBluetooth Low Energyモジュール「NINA-B1」を使ったデモンストレーションを見ることもできる