2016年5月11日から13日に掛けて、東京ビッグサイトにて「Japan IT Week 2016」が開催されている。本稿では、東京ビックサイト・西ホールの「第5回 IoT/M2M展 春」に出展しているNTTドコモ(ドコモ)のブースについて紹介する。

「第5回 IoT/M2M展 春」に出展しているNTTドコモのブース

同社のブース内でひときわ目立つ場所に展示されていたのが、4月15日に発売されたLTEユビキタスモジュール「UM04-KO」だ。

同モジュールは、IoTソリューション向けのLTE通信に対応した通信モジュール。受信時最大112.5Mbps/送信時最大37.5Mbpsの高速・大容量通信を実現しており、監視カメラの動画やデジタルサイネージへのコンテンツ配信などといった大容量コンテンツの高速通信を伴うソリューションにも対応できる。また、同社が提供する「LTEユビキタスプラン」と併せて利用することで、消費電力の低い低速通信などにも対応。周波数帯は2GHzまたは800MHzのいずれも通信可能となっている。

これに加え、最大2つのアクセスポイントに対して同時にパケット通信を行うことができる「マルチ通信」により、送受信するデータの内容に応じてアクセスポイントを設定することができる。また、同社の国際ローミングサービス「WORLD WING」にも対応しており、海外での利用も可能だ。同モジュールの形状やコネクタ、ねじ穴位置などは、同社が販売する「FOMAユビキタスモジュール」のノウハウを継承しており、FOMAからLTEへの移行も簡単に行うことができる。

「UM04-KO」と「UM04-KO延長台座セット」外観。「FOMAユビキタスモジュール」と同様の形状で、コネクタやコマンドの多くをそのまま利用可能

また同ブースでは、モバイル回線を一括管理・制御するための「docomo M2Mプラットフォーム」に関する展示も行なわれている。2012年12月よりサービス開始となった同プラットフォームは、IoT利用に特化し、汎用な分野での活用が可能で、建設機器や農業、太陽光発電、医療機器、電気自動車などといった幅広い分野での導入実績を誇る。たとえば、トヨタの超小型電気自動車のシェアリングサービス「Ha:mo RIDE」では、自動車から発信される情報を、リアルタイムなサービスにつなぐ役割を担っている。

同プラットフォームは、自社サーバだけでなく、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azure、Toami for DOCOMOといったさまざまなクラウドとも接続可能となっている。

「docomo M2Mプラットフォーム」のデモンストレーション