Androidからの乗換え組みでiPhone SEを選ぶというケースが増えるだろうというのは、これまた、キーノートのプレゼンテーションからも想像できる。市場にあるスマートフォンは巨大化の傾向にあり、4インチサイズのモデルが減ってきているから、ここでiPhone SEをチョイスするというのは、まあ当然な流れではある。多様性を謳うAndroidスマホは実は右へならえとなる風潮があり、実際のところ似たり寄ったりな端末ばかりで、幅広い選択肢が存在しなかったりするのだ。

一回iPhoneを使ってみれば、その良さはすぐに分かると思う。廉価という理由でAndroidを選んでいた人たちが、このタイミングでiPhone SEに乗り換えるのは大いにアリだと考えている。SIMフリー版の価格も52,800円(税抜き)からと、決して手の届かない価格帯ではないはずだ。

SIMフリー版の価格は、16GBのモデルが52,800円で、64GBのモデルが64,800円(いずれも税抜き)

さらにおススメしたいのはガラケーのユーザーである。各キャリアから発表された料金プランは明らかに古いガラケーを使っている人たちを優遇するものになっている。実質0円は流石に消滅したとはいえ、3G端末からの機種変なら、月々の端末の負担額が数十円から数百円と、初めてiPhoneに触る人にはまさにうってつけのタイミングになっているのだ。ある意味、「ガラケーからiPhoneへの最終案内」とも言える施策だと筆者は評価している。スマホの料金プランは高いと感じている人でも、まずは、最も低廉なプランで始めてみてはいかがだろうか、「iPhoneは高い」という認識も改まるかもしれない。何より、iPhoneを触ってみてもらえば、その料金に見合ったユーザーエクスペリエンスを提供しているということが理解していただけるだろう。

それでも高いと思われるなら、SIMフリー版を購入して、MVNOを選択するという手もある。これなら、2年使った場合、キャリアの料金プランよりは割安にできる可能性が高い(但し、通話料金が含まれないケースもあり、データ容量もあっという間に底をつくということもありうるので、「入門用」とは言い難くなってしまうが)。

アップルは別段、iPhone SEが入門用だとは謳っていないが、ファーストiPhoneとしてはピッタリなセレクトであることは間違いない。ガラケーでキーを打つのに慣れててQWERTYキーボードは不得手という人も、前述のフリック入力を使えば同じ感覚で文字入力ができるので、もう躊躇うことはない。