ファッションに対する考え方は人によりさまざまだ。「身に付けるあらゆるものにこだわりたい」という人もいれば、「服は着られればいい」という人もいるだろう。中には、ファッションに興味はあっても、自分のセンスやコーディネートに自信が持てない人もいるかもしれない。そんな中、ファッションブランド「H&M」が、女性に向けた「H&M HOUSE」という空間を世界で初めて日本で提案した。

ファッションブランド「H&M」が「H&M HOUSE」を提案

コンセプトは「一軒まるごとクローゼット」

「H&M」は、幅広い商品ラインアップとリーズナブルな価格、高いファッション性で人気の、スウェーデン発のファッションブランド。このほど都内某所に作られた「H&M HOUSE」は、「一軒まるごとクローゼット」をコンセプトに「H&M」の世界観を表現した居住空間だ。空間装飾には、「H&M」最新のファッションアイテム約500点以上のほか、日本未上陸のインテリアブランド「H&M HOME」のリネンやクッションを使用している。

同ブランドを展開するH&M ヘネス・アンド・マウリッツ・ジャパンは、この「H&M HOUSE」に1組3人を招待するキャンペーンを実施している。室内にある約500点以上の最新アイテムは試着し放題で、「H&M HOME」のアイテムなど一部を除き、持ち帰りも自由。今回は、そんな「H&M HOUSE」に見るファッションとインテリアのポイントを紹介する。

訪れられるのは限定1組。室内のアイテムは持ち帰りも可能

リビングにはワードローブがずらり

まずはリビングを見てみよう。このエリアで際立つのは、なんといっても壁際の収納の存在感。扉を一切用いない、徹底した"見せる収納"で、最新アイテムから成るワードローブが整然と並べられている。色とりどりのシューズやバッグが並ぶシェルフがブランド名の「H」と「M」をかたどった形をしていたりと、遊び心も感じる空間だ。

壁際には"見せる収納"でワードローブを並べる

「H」と「M」をかたどったシェルフも

また、中央の大きなベッドにも注目。クッションカバーやリネンには「H&M HOME」のアイテムを使用している。横幅もたっぷりなので、3人でベッドにダイブしても問題なさそうだ。

ベッドには日本未上陸のインテリアブランド「H&M HOME」のアイテムを使用

自宅で試せるオリジナルインテリアの数々

リビングのそばには、ゆったりしたソファとチェア、テーブルが置かれたリラックススペースが設けられている。ここで注目したいのは、上部のランプシェード。なんと、「H&M」の帽子でできているのだ。頂点にコードが通る穴をあけるだけで、自宅でもすぐにまねできるアイデア。クロゼットでホコリをかぶっている帽子も、こうして活用すればおしゃれなインテリアに化けるかもしれない。

リビングのそばにはソファとチェア、テーブルが

帽子でできたランプシェードに注目!

窓際に目を移せば、一風変わった3つのプランターが目に入る。「H&M」のバッグに花が生けられているのだ。水を入れた花瓶ごと花を入れることで、ファッショナブルな鉢カバーとしてバッグを活用している。これも、使っていないバッグなどで試してみたいテクニックだ。

バッグを使ったプランター

意外と便利そうな「ファッションの木」

他にも「H&M HOUSE」では、ファッションアイテムとインテリアとの融合が部屋中で見られる。

ダイニングとリビングの間では、観葉植物の枝をアクセサリーホルダーとして利用。サングラスや腕時計を掛けた「ファッションの木」として演出している。

一見奇抜なインテリアだが、取り外しが簡単で掛ける場所も多いので意外と実用性も高い。自宅に取り入れれば、訪れた人を驚かせることもできて一石二鳥ではないだろうか。小物の収納に困っている人は一度試してみてほしい。ただ、植物への水やりの際には注意が必要だ。

腕時計はこんな感じ

また、ダイニングのシャンデリアには大量のアクセサリーが掛けられている。アクセサリーホルダーとしての実用性はもちろん、たくさんのアクセサリーがかかったシャンデリアは豪華な見た目となって装飾性も高い。ひとつ注意すべき点を挙げるとすれば、ネックレスのチェーンが絡まらないようにするくらいだろうか。特に取り外し時には気をつけよう。

シャンデリアが印象的なダイニング

アクセサリーをシャンデリアに掛ければ、装飾と実用を両立。チェーンが絡まないように注意しよう

なぜ日本で「H&M HOUSE」なのか

「H&M HOUSE」では他にも、日本未発売のコスメ「H&M Beauty」が展示されているパウダールームや、ミラーボールの光を浴びながら試着ができるダンスフロア、水をイメージした青や白の風船で満たされたバスルームなど、ファッショナブルな空間がいっぱい。テラスにも最新アイテムがそろい、部屋のどこに行ってもファッションを楽しめる。

「H&M Beauty」が展示されているパウダールーム

ミラーボールがゴロゴロしているダンスフロアは、フィッティングルームとして使える

バスルームで入浴はできないが、おしゃれだ

テラスで一息つくことも可能

今回の「H&M HOUSE」は、「H&M」にとって世界で初めての試みだ。その上、空間内には日本未上陸のアイテムも使われている。なぜ、日本で「H&M HOUSE」の展開を決めたのか、同社ファッションPR担当の中山真梨子氏に聞いた。

同氏によると、「日本の女性は、"女子会"という言葉に代表されるように、女性同士で集まって遊ぶことが多いライフスタイルを送っています。一方で、パーティーやハイキングなどそのシーンはさまざま。女性同士で集まる時のファッションに悩んでいる人が多いのも特徴で、そんな人にこそ『H&M HOUSE』の世界観を味わっていただきたいと思い、今回の企画に至りました」とのこと。

確かに、女子会やファッションに興味がある人は多くても、自信を持ってTPOに合ったおしゃれな服装をコーディネートできる人は、そう多くはないかもしれない。そうしたファッションに対する"悩み"や"気後れ"に対して、「ファッションにルールはなし。"この服が好き"というインスピレーションこそが重要」というメッセージを伝えるのが、「H&M HOUSE」の目的のひとつだという。

なお、「H&M HOUSE」のキャンペーンは3月30日~4月14日15時の期間限定での実施で、TwitterかFacebookを通して応募を受け付ける。当選者は、5月28日の10:00~20:00に「H&M HOUSE」を体験できる。当日はケータリングによる食事も提供するとのことだ。センスにあまり自信がない人もファッションを自由に楽しめる「H&M HOUSE」は、"女子会"のドレスコードに疲れてしまった女性にも魅力的な空間になるだろう。

体験当日には食事も用意。ドレスコードに悩まない女子会を楽しめるかも