スイーツ市場では8億6000万円の市場予測

ブルボンの「イースター」期間限定商品

イベントでの消費といえば、まず食品だろう。富士経済の調査によると、「イースター」でのスイーツ市場の規模は8億6000万円と予測されていて、昨年から10%も上昇している。定番となっているバレンタインの616億円、クリスマスの547億5000万円、「ハロウィーン」の113億円にはまだまだおよばないものの、伸びしろのある魅力的な市場といえるだろう。ロッテやブルボンといったお菓子メーカーは、チョコレートなどの定番商品を「イースター」向けにパッケージングし、ホワイトデーよりも前から期間限定で販売している。

入り口付近に陳列された「イースター」お菓子。東京・「渋谷ロフト」3月24日

流通業では、ダイソーが今年初めて期間限定でグッズを店頭に並べるようになったほか、ファミリーマートでは、「春到来、ファミマでイースター」と銘打ったキャンペーンを展開。タマゴを使ったデザートやパンなどを販売している。一方、「ハロウィーン」の関連商品をブームになる前から出しているロフトでは、大々的なキャンペーンは行っていないものの、「渋谷ロフト」では1階の入り口近くの食品雑貨コーナーの一部に、「イースター」関連のお菓子などを集めている。広報担当者によると「今年から試しに行っている」という。まだまだ手探り感が否めない「イースター」市場だが、「タマゴ」をきっかけとした商品で、模索しているというところだろう。

「今年は機運が違う」

「例年とは機運が異なる」。こう話すのは、「自由が丘スイーツフォレスト」(東京・目黒区)の齋藤未来プロデューサー。スイーツフォレストでは、昨年のリニューアルオーオープンの際に「イースター」のイベントを開催。今年で2年連続となる(5月末まで)。実は、スイーツフォレストで「イースター」イベントを開催するのは初めてのことではない。9年前に一度開催したが、「その時はまだ早いと感じた」と齋藤氏。昨年再び「イースター」を始めた背景には、「ハロウィーン」の盛り上がりによって、機運が高まっているのではと思ったためだという。さらに「街を歩いていると1月くらいからイースター関連商品を出している店が、今年はあった」と昨年と今年でも環境の違いを感じたという。

「自由が丘スイーツフォレスト」の「イースター」限定スイーツ。左2つが今年の新作

期間中は「タマゴ」や「ウサギ」にちなんだ限定スイーツが4種登場。うち新作は2つで、カスタード入りのブランマンジェをタマゴに見立て、まわりにはイチゴやキウイなどと、オレンジのソースで目でも楽しめるクレープなどだ。昨年から出しているマンゴースープの中に抹茶やラズベリー風味の白玉などがはいったスイーツは、「イースター」の定番イベント「エッグハント」をイメージしている。