説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『友人のiPhoneにテザリングさせてもらうことってできますか?』という質問に答えます。

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月末近くになると、パケット使用量が気になりますよね。ペナルティの通信制限はかなりのストレスですから、月内のパケット量上限がすぐそこという場合はデータ通信を極力控えることになりますし、必要な場合はパケットを追加購入してでも通信制限を回避しなければなりません。

この危機を乗り切る方法の1つにWi-Fiがあります。要所要所にあるWi-Fiアクセスポイントを利用することで、モバイル回線の使用量を抑制しようという目論見です。多くの駅や空港、喫茶店やレストランには公衆無線LANが導入されていますから、移動中でないかぎりは意外にWi-Fiだけで過ごせます。SMSなど一部サービスはモバイル回線でしか利用できませんが、iPhoneの場合データ通信のほとんどをWi-Fiで行うことができます。

前置きが長くなりましたが、iPhoneがテザリングの子機となることは可能です。もちろん、テザリングしてくれる(モバイル回線をシェアしてくれる)他のスマートフォンありきの話ですから、通勤・通学経路が同じで月内のパケット使用量に余裕がある友人に頼み込むしかありませんが、これで移動時のWi-Fi通信経路を確保できます。ほとんどのスマートフォンはパケット定額契約ですから、よほど通信量を増やさないかぎりは相手に金銭的なダメージを与えることはないでしょう。

ところで、この方法はWi-Fiでしか使えません。テザリングには、親機との通信をBluetoothで結ぶ「Bluetoothテザリング」もありますが、iPhoneはPAN(Personal Area Network)というBluetoothプロファイルのうちサーバ側(モバイル回線を提供する側)としてのプロファイルしか持たないため、Bluetoothテザリングの子機にできないからです。

iPhoneをテザリング子機にすれば、月末のパケット不足を乗りきれるかもしれません